日本製鉄 辞めたい

日本製鉄を辞めたい方の教科書|退職理由や後悔、市場価値や転職方向性まで

悩めるビジネスパーソン

新日本製鉄(新日鉄)に新卒入社し、住友金属と合併して新日鐵住金になった後、名称変更した現在の日本製鉄で働いている者です。
日本製鉄では「働かないおじさん問題」が深刻で、若手がどんどん辞めていき、先日、最も仲が良かった同期も辞めました。

今後を考えると、私自身もこの時代遅れの会社に居続けることは出来ず、辞めたいと思っています。
日本製鉄を辞めたい場合に注意すべきことがあれば、教えてください。

 

転職面接をしていると、日本製鉄やJFEスチールのような製鉄会社出身者とよく面接することがある。

彼ら・彼女らから聞く話はかなり前時代的で、若者がどんどん辞めている会社という印象である。

 

本記事では「日本製鉄を辞めたい方の教科書」と題して、元・日本製鉄社員の退職理由辞めた後の後悔市場価値、辞めた後の進路までを記載していく。

 

初めて訪れた方のためにお伝えしておくと、当サイト「人事参謀」は以下の経験を持つ人事のプロフェッショナルが執筆している。

筆者の専門性や実務経験に基づき、本音で執筆しているので、安心してお読みいただきたい。

  • 自身の4回の転職経験(外資/日系、大企業/ベンチャー、コンサルティングファームまで経験)
  • トップティアの外資系戦略コンサルティングファームを含む、数々の難関企業の選考に自身が合格してきた経験
  • 人事マネージャーとして多数の候補者の面接を行った、面接官としての経験
  • 人事マネージャーとして転職エージェント・転職サイトと契約し、ダイレクトスカウトを含め採用を指揮・実施した経験
  • 転職により、30代前半で東証一部上場企業の人事執行役員/年収1800万に至った経験

 

この記事を読むことで、日本製鉄を本当に辞めても良いのかの決断が容易になり、退職後のキャリアが明確化することを約束する。

 

齋藤
筆者は個別企業の「辞めたい方のための教科書」を多く執筆しているため、他の離職率が高い企業と比較しての特徴等も含めてご紹介します。

 

日本製鉄はやる気を失った中高年を大量に抱えた前時代的組織。若手がどんどん辞めていく

まず、日本製鉄を辞めたい人は多いのかどうかについて記載する。

結論から言えば、中高年が辞めたいと思っていない中でリストラされている一方、20代・30代の若手には辞めたい人が非常に多く、実際に辞めていっているという状況である。

 

まずはOpenwork(旧・Vorkers)の口コミから分かる組織風土を見てみよう。

  • 年配者のやる気がない、ルールが多い、総じて前時代的な組織風土が残る
  • 若手は社内向きの仕事が多く、働かない中高年の代わりにすさまじい量の仕事を引き受けている
  • 評価・昇格は年齢である程度決まっており、年功序列。しかも上が詰まっており、優秀でも昇進できない
  • やる気がない人はほどほどの仕事で済む一方、やる気がある人に仕事が集中し、ワークライフバランスが崩壊している

 

日本製鉄と言えば日本最大の鉄鋼会社であり、2022年現在、世界シェアでも4~5位の位置につけている。

しかしながら近年、中国の鉄鋼会社に押され業績は低迷。19年度に過去最大の4315億円の赤字を計上し、20年度にも324億円の赤字となっている。

 

齋藤
10年ほど前はアルセロール・ミタルに次ぐ世界2位でしたが、近年は中国宝武鋼鉄集団や河鋼集団、江蘇沙鋼集団などの中国鉄鋼企業の躍進が目覚ましく、シェアを奪われています。

 

さらに、「鉄鋼」という大きく変えようがないものを扱っているからなのか、組織・人事の面では前時代的と言わざるを得ないようである。

「年功序列と、やる気のない中高年」という最悪の組み合わせについて言及している人が非常に多く、仕事がやる気のある人に集中し、やる気のある人のワークライフバランスが崩壊している。

 

次に、Openwork(旧Vorkers)やリクナビ等のデータから分かることを見てみよう。

  • Openworkによると、平均残業時間が31.7h、有給消化率が54.1%と、鉄鋼・非鉄金属業界全体とほぼ同水準
  • 鉄鋼・非鉄金属の業界平均と比べ、「待遇」「風通しの良さ」「人事評価の適正感」で劣る。業界首位であることも考えると、「年功序列と、やる気のない中高年」問題が人事評価や待遇の適正感を削いでいる可能性が高い
  • リクナビ2023のデータでは、平均勤続年数は15.5年、平均年齢は37.2歳である。意外に勤続年数が短く平均年齢が低いのは、リストラと採用抑制(現在の30代を採らなかった)の影響であり、年齢構成がかなり歪(いびつ)である
  • 実際に、Google検索における「日本製鉄 辞めたい」の検索数は非常に多い(月あたりで数千回検索されている)

 

データからも、口コミと同じような内容がわかる。

大企業らしく、「平均の」残業時間や有休消化率は普通である。平均年収も631万円と低くない。

 

しかし、これが「年功序列」と組み合わさって不満を生んでいる。

働かないおじさんが高い地位、高い給与をもらっている一方、激務となっている若手の待遇は年功序列により抑えられている。

 

このことが、業界平均より低いうえに5段階評価で真ん中の3.0にも満たない「待遇面の満足度(2.9)」「風通しの良さ(2.8)」「人事評価の適正感(2.7)」につながっている。

 

以上より、まだこの先のキャリアが長い若手がどんどん辞めていく会社だと言って間違いないだろう。

実際、日本製鉄に限らず、鉄鋼企業出身者を中途採用市場で見かける機会は多い。

 

総じて、(大企業病の会社ではよくあることだが)優秀な若手など、危機感のある層からどんどん辞めていくタイプの会社と言えるだろう。

 

齋藤
待遇や労働時間はホワイトではあるものの、活気や変革、成長の場や抜擢がない「大企業病に罹患したホワイト企業」では、デキない中高年がしがみつく一方、優秀な若手やその周辺がどんどん辞めます。

 

OpenWork(元・Vorkers)から見る日本製鉄の退職理由

各企業の退職者による口コミ情報サイトであるOpenWork(元・Vorkers)には、現時点で564件の日本製鉄の退職理由が記載されていた。

ここからサンプル抽出して分析してみると、多い順に以下の退職理由となった。

  1. 成果と待遇のバランスが見合わない
  2. 中国に押され、事業の将来性がない
  3. サービス残業が多い
  4. やる気のない社員・勤続年数が長い社員の存在(面倒を見なければならない、等)
  5. その他(スキルがつかない、早期退職に応じた、等)

 

衝撃的な結果となった。

多くの社員が「成果と待遇のバランスが見合わない」と「中国に押され、事業の将来性がない」の2つを上げており、特に前者については、以下のように営利企業とは思えないコメントが見られた。

  • 頑張る社員はサービス残業で多忙、頑張らない社員はワークライフバランス充実
  • 年上の、勤続年数が長い社員が偉いとされ、その面倒を下が見る必要がある

 

齋藤
これで「頑張る社員」のモチベーションが続くはずがありません。

 

また、筆者は様々な企業を分析しているが、日本を代表する大手企業で「サービス残業が多い」がトップ3の退職理由に入ってきたのは、初めてである。

鉄鋼企業からの転職者から聞いてはいたが、改めて驚いたというのが正直なところである。

 

齋藤
筆者は大企業の中でも極めて先進的な会社にいたのだな、と思わされる結果となりました。
一方で、組織変革のプロフェッショナルの視点からすると、変えなければいけないところばかりであるため、興味深い会社だと感じました。

 

日本製鉄を辞めたら後悔するか

日本製鉄を辞めたいという方の中には「辞めたら後悔するのか?」が気になる方もいるだろう。

結論から言えば、日本製鉄を辞めても後悔しない可能性が高い。

 

齋藤
同じ大企業病であるパナソニックの際には「辞めたら後悔する可能性が高い」と書きましたが、日本製鉄では逆のことを言います。

>>パナソニックを辞めたい方の教科書|退職理由や後悔、市場価値や転職方向性まで

 

辞めても後悔しないという根拠は以下である。

  1. 人がどんどん辞めていく会社にありがちな7つの社風」のうち「年功序列の処遇」に強く当てはまり、他にも当てはまる社風がある
  2. 「サービス残業」や「頑張ったら損をする仕組み」等、大手企業とは思えない事象が横行している
  3. 事業の将来性が怪しい
  4. 日本製鉄のネームバリューを活かして同等の大企業に転職できる可能性が高い

 

まず、昨今のグローバル企業では見かけないほどの「年功序列の処遇」がある。

これを変える気がない(変えられない)経営・人事だとすれば、今後の組織風土の改善にも期待が出来ない。

 

次に、パナソニックは相対的にはホワイトな企業であったが、サービス残業がある日本製鉄ではそうは言えない。

繰り返すが、多数のコメントが見られた「サービス残業」は今時の大企業で存在するべき事象ではない。

 

また、組織としてのモチベーション管理の面からも、頑張る人に仕事が集中し、頑張らない人のワークライフバランスが充実しているのは壊滅的である。

 

齋藤
どの企業でもあることなのですが、日本製鉄での「忙しい人」「ヒマな人」の格差と、その評価の違いのなさは異常です。

 

業界の中にいる人ほどわかっていると思うが、高品質鉄鋼は中国でも作れるようになってきており、世界の需要の過半が中国にある。

そういった意味で今後も中国に押され続ける展開が予想され、事業の将来性はあまりないと言わざるを得ない。

 

現在であれば、日本製鉄のネームバリューを活かし、同等の大企業に転職できる可能性は高い。

同等の大企業の中には、日本製鉄ほど「年功序列」で「やったもん負け」な制度を温存している企業はほぼない。

 

転職により、大きく費用対効果(労力対報酬)が改善し、全体的なストレスが減る可能性が高い。

つまりは、辞めて後悔する可能性が低い会社だと言えるだろう。

 

元・日本製鉄社員の市場価値や辞めた後の進路

さて、次は元・日本製鉄社員の市場価値についてである。

 

実は市場価値というものは、現在の在籍会社だけで判定するのは難しい。

【ミイダス診断は嘘】転職の市場価値はエージェントの求人で判断すべき理由」にも記載したが、本当の市場価値は、転職エージェントに登録し、エージェントが持ってくる求人で判断するしかない。

 

とはいえ、目安としての市場価値を、平均年収等から考えておこう。

 

まず、日本製鉄の平均年収は631万円である。(Openwork調べ)

一般的な大企業の平均年収が705万円程度であることを考えると、大手企業にしては高くない水準だといえる。

 

次に、実際に書類選考や面接選考をしている身からすると、日本製鉄は「最大手企業」の社格ではあるものの、前時代的な制度により「育っていない若手が多い会社」というイメージがある。

社格としては他の日系最大手グローバル企業、例えばトヨタやソニーと同じなのかもしれないが、転職市場での市場価値は少し低いというのが現実だと思う。

 

厳しいコメントになるが、日本製鉄、JFEスチール等からの転職者を見ている人事のプロとしては、以下の感覚を持っている。

  • 別の最大手企業にも行けるし、ベンチャーやコンサルにも入れる。入れるのだが、他の最大手企業からの転職と比べると少しハードルがある
  • 特に、日本製鉄にいた期間が長ければ長いほど、他で通用しなくなる。脱出するなら早め

 

パナソニックの記事でも記載したが、自分がぬるま湯に浸かっていると考え、面接で「そこから抜け出さないと、自分はダメになる」くらいの主張をすると受かりやすくなるのではないかと思う。

 

なお、外資系企業への転職については「外資転職の教科書」を、ベンチャー企業への転職については「ベンチャー企業への転職の教科書」を参考にしていただければと思う。

 

日本製鉄社員の方が選ぶべき転職エージェント・転職サイト

日本製鉄社員に限ったことではないが、希望する進路によって、選ぶべき転職エージェントや転職サイトは異なる。

 

齋藤
転職志望先の企業によって、使うべき転職エージェント(や転職サイト)が決まる」ということです。
例えば、「日本製鉄社員だからこのエージェント」ではなく、「同じ最大手企業に入りたい人なら、大手企業を得意とするこのエージェント」のように決まります。

 

転職エージェント選びを軽視している人も多いが、彼ら・彼女らは転職が成功するか失敗するかを決める重要なパートナーである。

 

齋藤
良い転職エージェントと出会えるかどうかで、年収だけでなくキャリアまでもが大きく変わります。
それはつまり、人生が変わるということです。

 

良い転職エージェントの条件や出会い方については、「転職エージェントの選び方の教科書|出会い方、絞り込み方、付き合い方まで」に全て書いたので参考にしていただければと思う。

大きくは以下の4つに分かれるであろう転職希望先別に解説しているので、参考になるだろう。

  1. 大企業への転職を希望
  2. 中小企業への転職を希望
  3. ベンチャー企業への転職を希望
  4. 外資系企業への転職を希望

 

まとめ

日本製鉄を辞めたいのであれば、早く辞めた方がいい。特にあなたが優秀だったり、若手だったりするのであれば尚更である。

 

齋藤
当サイト「人事参謀」では、普段は煽るようなことは言いませんが、鉄鋼業界については別です。

 

日系最大手企業ではあるのだが、中国の攻勢により、「日系の最大手」ということそのものが鉄鋼業界では意味を持たなくなってきている。

 

今すぐに一歩目を踏み出したいという方は、こちらの記事を参考にしてほしい。必ずうまくいく。

>>転職エージェントの選び方の教科書|出会い方、絞り込み方、付き合い方まで

 

一歩目を踏み出すべきか、ためらっている方はこちらを見てほしい。

>>転職がめんどくさいという方へ。ゆるゆる転職のススメ。

 

あなたの望む最高の求人は、あなたが転職活動を始めてすぐに入ってくるものではない。

そこで、「転職サイトに登録し、あとは放置して良い求人や良いエージェントがストックされるのを待つ」転職活動の手法である、ゆるゆる転職が効果を発揮する。

 

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