転職活動 しんどい

転職活動がしんどい4つの理由と6つの対策を人事プロが解説

悩めるビジネスパーソン

転職活動を3ヶ月ほどしているのですが、不採用が続いてしんどいです。
在職中に転職活動をしているのですが、残業と面接の両立も時間的にしんどくなってきています。
転職活動がしんどい場合の対策について、教えてください。

 

今回のテーマは「転職活動がしんどい理由とその対策」である。

結論から申し上げると「不採用が続く、時間がない等、転職活動がしんどい理由はいくつかある。その理由に加えて、対処法に至るまで網羅的に解説していく」という内容になっている。

 

初めて訪れた方のためにお伝えしておくと、当サイト「人事参謀」は以下の経験を持つ人事・転職のプロフェッショナルが執筆している。

筆者の専門性や実務経験に基づき、机上の空論を一切除いて本音で執筆しているので、安心してお読みいただきたい。

  • 4回の転職を経て、30代前半で東証一部上場企業(現・東証プライム上場企業)の人事執行役員/年収1,800万に至った経験
  • 難関企業における勤務経験(外資/日系、大企業/ベンチャー、戦略コンサル)
  • 人事面接官として多数の候補者の面接を行った経験
  • 人事マネージャーとして転職エージェントや転職サイトを活用し、採用を実施した経験

 

この記事を読むことで、転職活動がしんどい理由が再確認でき、その理由に応じた適切な対処法をとることで、成功するまで転職活動を継続できるようになるだろう。

 

結論

結論から記載しておく。

転職活動がしんどい理由は、以下の4つである。

  1. 不採用が続く・上手く行かない
  2. 時間のやりくりが厳しい
  3. 無職期間が続き、精神的・金銭的に厳しい
  4. 希望通りの求人が見つからない

 

転職活動がしんどい場合の対処法は、以下の6つである。

  1. 手駒(受験企業)を増やして執着を分散させる
  2. 書類選考・面接選考の対策をする
  3. 期間を決めて取り組み、休日・祝日も転職活動に使う
  4. ゆるゆる転職により時間と転職エージェントを有効に使う
  5. 在職中に転職活動をする
  6. 使う転職エージェントを増やし、求人の探索範囲を広げる

 

転職活動がしんどい4つの理由

転職活動がしんどい理由は、以下の4つである。

  1. 不採用が続く・上手く行かない
  2. 時間のやりくりが厳しい
  3. 無職期間が続き、精神的・金銭的に厳しい
  4. 希望通りの求人が見つからない

 

上記について、それぞれ簡単に解説していく。

 

不採用が続く・上手く行かない

不採用が続くと、どうしても転職活動がしんどくなってくる。

 

本来、不採用とは応募ポジションに対して適合しないというだけのことであり、能力や実績、人格等が否定されたわけではない。

しかしながら、多くの人は不採用が続くと「自分は不必要な人間だ」と感じるようになってしまい、精神的にしんどくなってくる。

 

転職活動が上手く行かないことは、「転職活動がしんどい原因」の中でもトップに来る理由だろう。

 

時間のやりくりが厳しい

転職活動における面接は、平日に行われることが多い。

そのため、在職中に転職活動を行う場合、 仕事が終わってから面接を受けることになることがほとんどである。

 

この場合、普段の仕事と転職活動を両立させなければならない

特に、そもそも長時間労働を理由として転職を考え始めた人にとっては、「普段の仕事+長い残業+転職活動」となるはずなので、尚更きついだろう。

 

無職期間が続き、精神的・金銭的に厳しい

前項とは逆に、退職後に転職活動をしている場合にも、別の悩みが生じる。

それは、無職の期間が続くため、精神的・金銭的にしんどくなってくることである。

 

この場合、これ以上ない現実として、貯金額が減ってくることになる。

これにより転職活動に事実上のタイムリミットができてしまい、ある程度のところで妥協して就職しなければいけなくなる人も多い。

 

希望通りの求人が見つからない

自分の希望にあった求人が見つからないことも、 転職活動をしんどいと感じさせる要因である。

 

後ほどお話するが、理想の求人というものはかなりの時間をかけないと見つからない。

あなたが転職活動を始めた瞬間に、あなたの今までの職歴・社歴・学歴そして何より今後の希望に合致するポジションが存在する確率は低い。

仮にそれが存在したとしても、あなたがそれを見つけられる確率はさらに低い。

 

理想の求人を見つけるためには、多くの時間をかけて多数の転職エージェントと付き合わなければならないのである。

 

転職活動がしんどい場合の6つの対策

転職活動がしんどい場合の対処法は、以下の6つである。

  1. 手駒(受験企業)を増やして執着を分散させる
  2. 書類選考・面接選考の対策をする
  3. 期間を決めて取り組み、休日・祝日も転職活動に使う
  4. ゆるゆる転職により時間と転職エージェントを有効に使う
  5. 在職中に転職活動をする
  6. 使う転職エージェントを増やし、求人の探索範囲を広げる

 

上記について、それぞれ解説していく。

 

手駒(受験企業)を増やして執着を分散させる

不採用が続くことで転職活動がしんどいと感じられている場合、手駒(受験企業)を増やすというのは非常に有効な手段である。

 

どんな人間であっても、転職活動における第一志望に落ちれば、精神的に大きなダメージを受ける。

理想の求人が見つからないのは辛いことだが、理想の求人に執着してしまうのも問題である。実際、第一志望に落ちたことによって転職活動自体をやめてしまう人も多い。

 

こういった事態を防ぐための最もシンプルな方法は、第一志望群をたくさん用意することだ。

受かったら是非行きたい、と言える企業をたくさん見つけて受けるということが重要である。これにより、第一志望への執着を広く分散させることができる。

 

転職は相性なので、第一志望に落ちるという事態は、どんな人間にも起こり得る。

>>転職面接における相性とその対策【面接官に嫌われる?】

 

受験企業、特に第一志望群を増やすことで、第一志望に落ちた時のダメージを最小限に防ぐことができる。

そのためには、多くの求人を見て、その中から受ける企業を増やしていくしかない。

>>転職で第一志望に落ちた場合の切り替え方・対処方法をプロが解説

 

書類選考・面接選考の対策をする

不採用が続くと言う場合、または転職活動の時間が取れないという場合、選考の通過率を上げるというのが王道の対策である。

 

転職における選考は、書類選考と面接選考の2つで構成される。

特に面接選考は、対策によって通過率を飛躍的に上昇させることができる。

 

書類選考・面接選考ともに本サイトにて多くの対策記事を書いているので、ぜひ参考にしていただければと思う。

>>面接・書類選考・適性検査対策

 

期間を決めて取り組み、休日・祝日も転職活動に使う

転職活動は、元来が面倒で、かつ時間がかかるものである。

そもそもしんどい転職活動に、本気かつ無期限で取り組んでいた場合、いくら時間や精神力があっても足りなくなってきてしまう。

 

これを解決する方法の一つが、転職の期限、または転職活動に集中する期間を決めて取り組むというものである。

 

齋藤
この後、この「期限を決める」方法と真逆の方法もご紹介しますが、人や状況によっては期限を決めるのが有効です。

 

期限が決まっていれば、一時的に転職活動の優先度を上げ、転職活動以外の趣味等を我慢することも容易になる。

一時的であれば、「本業が忙しい中でさらに転職活動をする」という両立のためのハードワークがこなせる人も増えるだろう。

 

また、「休日・祝日に初期の登録作業等を済ます」のも有効である。

 

後ほどまた触れるが、転職活動のプロセスの中でも時間がかかるのは、開始時である。

転職サイトや転職エージェントへの登録作業、履歴書・職務経歴書等の作成、転職エージェントからの転職ニーズ聞き取りヒアリング等、一定のまとまった時間が必要になる。

>>【職務経歴書・履歴書】日系最大手の面接官が見ているたった4つのポイント

 

こういった初期のプロセスを時間のある休日・祝日等にやってしまえば、後が楽になる。

 

ゆるゆる転職により時間と転職エージェントを有効に使う

転職活動がしんどい場合の対策として、「ゆるゆる転職により時間と転職エージェントを有効に使う」のは最もおすすめの方法だ。

 

ゆるゆる転職とは、まず転職サイト・転職エージェントへの登録作業を済ませ、あとは放置するというテクニックである。

すでに述べたが、転職活動で時間がかかるのは、転職サイトや転職エージェントへの登録作業、履歴書・職務経歴書等の作成、転職エージェントからの転職ニーズ聞き取りヒアリング等の初期プロセスである。

 

転職活動を始めようかどうかと迷っているタイミングで初期プロセスを済ませてしまい、あとは放置して「良い求人・良いエージェント」が集まるのを待つ、というのがゆるゆる転職のコンセプトである。

これにより、時短になると同時に、ラクに転職活動を進展させることができる。

 

転職活動を始めてみればわかるが、自身が「受けたい!」と思うような良い求人や、それを紹介してくれる良いエージェントとはなかなか出会えない。

そういった良い求人・エージェントと出会うためには、転職活動を開始後に最低でも1~2か月以上の期間が必要になることが多い。

 

逆に言えば、「転職活動をしようか迷っている」程度の段階で転職活動を始めてしまえば、時間を味方につけ、転職活動を本格化させる際には良い求人やエージェントが集まっている状態を構築できている。

今すぐに転職活動を始めることのメリットは大きいが、デメリットはほぼない。在職中で時間がない人ほど、転職活動はすぐに始めるべきものなのである。

>>転職がめんどくさいという方へ。ゆるゆる転職のススメ。

 

在職中に転職活動をする

退職してから転職活動を始めるのではなく、在職中に転職活動を済ませておくことで、金銭的・精神的に追い詰められる状況を回避することができる。

 

在職中に転職活動を開始することは、転職活動の基本中の基本である。

以下の記事に書いたとおり、履歴書にブランク期間が空くことで、その期間の長さに応じてどんどん不利になっていくという現実がある。

>>転職のブランク期間はヤバい?その真偽と対処法5つを人事プロが教える

 

齋藤
どうしても金銭的・精神的にしんどくなってきてしまったという場合には、アルバイトや実家への転居等の手段も考えましょう。

 

使う転職エージェントを増やし、求人の探索範囲を広げる

希望通りの求人が見つからないという場合には、2つの可能性がある。

 

一つは、転職市場にあなたの希望通りの求人が存在しないという場合。

もう一つは、希望通りの求人は存在しているのだが、非公開求人になっているため、あなたが知らないという場合である。

 

前者の場合はお手上げだが、後者の場合であれば対応は可能だ。

その手段は簡単で、出来るだけ大量の非公開求人を持つ転職エージェントに複数登録し、可能な限り広い範囲の非公開求人にリーチできる体制を整えることである。

>>転職エージェントは複数利用すべきか、注意点と選び方【プロが端的に解説】

 

転職エージェントには、職種・業種等の領域によって得意・不得意がある。

よって大手エージェント、特に自分が行きたい領域を得意とする転職エージェントには、できるだけ登録しておくべきである。

 

転職エージェントの選び方については以下の記事に詳しく書いたので、必要に応じて参考にしてほしい。

>>転職エージェントの選び方の教科書|出会い方、絞り込み方、付き合い方まで

 

まとめ

筆者は今まで4回転職しているが、毎回のようにしんどいと感じる。

ただし、本記事の内容に沿って対策すれば、そのしんどさを少なくとも軽減することが出来る。

 

特に「ゆるゆる転職」のコンセプトは、非常に有用である上に無料で誰でもできるので、ぜひ活用してほしい。

>>転職がめんどくさいという方へ。ゆるゆる転職のススメ。

 

転職サイトや転職エージェントは無数にあるが、それらを紹介するランキングやおすすめサイトの信憑性は低く、どのサイトに登録すべきか悩む方は多い。

迷ったら、年代でも性別でもなく、シンプルに年収で決めるのがおすすめである。

  • リクナビNEXT年収800万円未満の場合。日本最大級の公開求人を掲載、エージェントも豊富
  • JACリクルートメント 年収800万円以上の場合。大手および外資系を中心に、日本最大級の非公開求人を保持

 

人材企業の最大手リクルートが運営するリクナビNEXTは、年収が800万を超えるまでは万能の転職サイトだと言える。(それ以上の年収帯では案件が減る)

掲載求人が豊富なだけではなく、リクナビNEXTには多数の転職エージェントが参加しているため、網羅的に求人を探すことが出来る。

 

JACリクルートメントは、筆者が最も信頼している転職エージェントである。転職エージェントとしては日本最大の売上高を誇り、求人の多さ、エージェントの質ともにダントツである。

ただしJACはハイクラス・ミドルクラス向けのため、そのスペックをフル活用するには年収800万円程度が必要だ。

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