氷河期世代 転職

氷河期世代の転職は厳しい?就職氷河期世代の転職の基本戦略を人事プロが解説

悩めるビジネスパーソン

1994年に大学を出ました。いわゆる就職氷河期にあたります。
同じ大学の先輩たちより2段階くらい社格の落ちる会社になんとか新卒入社した後、30年近く勤めあげてきました。
このまま定年まで行けると良かったのですが、うちの会社でもリストラが始まりました。
私は肩たたきのターゲットそのものなので、転職を考え始めたのですが、さすがにもう無理でしょうか。
氷河期世代の転職についてご指南いただけますと幸いです。

 

今回のテーマは「氷河期世代の転職」である。

結論から申し上げると「前提として、就職氷河期世代の転職は厳しいが、手はある。どういったキャリアを歩んできたかによって方向性が異なってくるため、本記事では場合分けして基本戦略を解説する」という内容の記事になっている。

 

齋藤
本記事における就職氷河期の対象は、バブル崩壊後、1993年から2005年卒の方々です。
リーマンショック後に就職した世代については、今回は対象がぶれるため含みません。

 

初めて訪れた方のためにお伝えしておくと、当サイト「人事参謀」は以下の経験を持つ人事のプロフェッショナルが執筆している。

筆者の専門性や実務経験に基づき、本音で執筆しているので、安心してお読みいただきたい。

  • 自身の4回の転職経験(外資/日系、大企業/ベンチャー、コンサルティングファームまで経験)
  • トップティアの外資系戦略コンサルティングファームを含む、数々の難関企業の選考に自身が合格してきた経験
  • 人事マネージャーとして多数の候補者の面接を行った、面接官としての経験
  • 人事マネージャーとして転職エージェント・転職サイトと契約し、ダイレクトスカウトを含め採用を指揮・実施した経験
  • 転職により、30代前半で東証一部上場企業の人事執行役員/年収1800万に至った経験

 

この記事を読むことで、就職氷河期世代の方々に対する人事からのリアルな捉え方が分かり、今後どのようにキャリアを歩めばいいかがより明確化されるだろう。

 

結論

まず、結論からいこう。

 

現在40歳以上である就職氷河期世代の転職は、(氷河期云々ではなく年齢的に)一定以上のポジションにない限り厳しいが、手がない訳ではない。

転職する場合、現在の状況によって以下のような基本戦略が良いと考える。

  1. キャリアの大半が正社員ではない場合:日本の人手不足は深刻、中小企業の正社員への転職はある。政府の施策に乗りハローワークや民間の氷河期世代向け求人を利用する手も
  2. キャリアの大半が正社員である場合:転職するなら、①経験のある職種・業種で、②好景気に、③人手不足の企業を狙う

 

【前提】氷河期世代は転職すべきか

まず、氷河期世代は転職すべきかどうかからいこう。

当然ながら、この答えは人によって違う

 

ただし、大きく「就職氷河期世代」を一括りにして言うならば、今後(または、既に)就職氷河期世代はリストラのターゲットとなる世代である。

 

また、定義からして就職氷河期世代はすでにほぼ40歳以上であると思う。

「転職35歳限界説」からも分かる通り、氷河期云々にかかわらず40歳以上は(相応のポジションにない限り)転職が難しい

 

齋藤
とはいえ、どうしても現状を打破したいという場合もあると思います。

 

特に、このページにたどり着いた方は、今後の不安(リストラ等)がある方が多いと思う。

また、不安は大きくなくとも、現状への不満(評価・生きがい・人間関係等)があるという方もいるだろう。

 

従って本記事では、どういったキャリアを歩んできたかによって場合分けし、転職をする場合の基本戦略を示すこととしたい。

本来はより細かく分けるべきではあるが、記述の都合上、本記事では大きく以下の2つに分けてそれぞれ解説していく。

 

  1. キャリアの大半が正社員ではない場合
  2. キャリアの大半が正社員である場合

 

【1】キャリアの大半が正社員ではない場合

本項は「就職氷河期を受けて、就活があまり上手く行かなかった場合」を想定している。

正社員経験がある場合もあるが、基本的には正社員以外が長かった方である。この場合、率直に言って今から大企業の正社員に転職、というのは厳しい。

 

齋藤
とはいえ、転職という意味では手はあります。

 

2022年現在、日本の人手不足は深刻であり、人手が不足しているがための倒産(人手不足倒産)が一般化している。

帝国データバンクが毎年11月に実施している調査時点からみた翌年の景気見通しに対する調査では、2021年に調査した段階で2022年の景気に悪影響を及ぼす懸念材料に「人手不足」をあげた企業が30.6%を占めた。

出典:PRTIMES 「2022年は人手不足問題が再来!? 『従業員が足りない』倒産、2021年は4年ぶり低水準も…」

 

よって、一つの手としては「中小企業の正社員に転職」が考えられる。

 

実際、人手不足倒産の対策として、「女性活用」と「高齢者活用」は王道とされている。

もちろん氷河期世代はまだ高齢者ではなく、まだバリバリ働ける世代であるため歓迎される。そもそも中小企業で「転職は35歳まで」等とこだわっていたら誰も採れない。

 

もう一つの手が、「政府の施策に乗ってみる」ことだ。

遅まきながら政府が氷河期世代の就職支援策に乗り出したことを、ご存知の方も多いだろう。

雇用環境が厳しい時代に就職活動を行い、今も不安定な仕事に就いている方々に向けて、ハローワークでは転職、正規雇用、資格取得などを目指した様々な支援を無料で行なっています。
今のキャリアを見直したい方、一度お近くのハローワークを訪れてみませんか?

出典:就職氷河期世代の方々への支援のご案内 厚生労働省

 

上記のような公的な施策に加え、以下のような民間の求人サイトにも「就職氷河期世代」向けの求人がある。

>>indeed 就職氷河期世代の方向けの求人

 

このように、公的機関(ハローワーク)や民間が出している未経験OKの求人に応募し、転職をするというのも手である。

 

【2】キャリアの大半が正社員である場合

次に、キャリアの大半を正社員として過ごしてきた場合である。

「就職氷河期のため、希望の企業には入れなかったものの、なんとか正社員のキャリアを築いてきた」場合を想定している。

 

この場合も年齢的に転職は厳しいが、たとえそうであっても転職したい理由(やりがいや評価等の不満や、リストラ等の不安)があると考えてアドバイスしていく。

この場合の転職には、以下の3つの要素が重要だと考える。

  1. 経験のある職種・業種で転職する
  2. 好景気に転職する
  3. 人手不足の企業に転職する

 

とはいえ、実はキャリアの大半が正社員である場合には、氷河期世代であっても考え方は通常の転職と変わらない。

 

まず、「30代での未経験職種の転職で絶対におさえておきたいことを人事プロが解説」に書いた通り、30代以上では異職種での転職は厳しい。何より、年収等が激減する。

よって、これまで築いてきた専門性(少なくとも職種、できれば業種も)を継続する転職が良いだろう。

 

次に、(氷河期世代の方には釈迦に説法だと思うが)景気は就職・転職のしやすさや、出て来る求人の質を大きく左右する。

現状より上を目指すのであれば、好景気に転職すべきである。

 

齋藤
「どのようにしたら好景気に転職できるのか」は後ほど述べます。

 

さらに、30代の経験者を含めて大量に採用できるような企業では、40代~50代の経験者が採られることは稀である。

よって、相対的に人手不足の企業を狙う必要がある。

 

齋藤
「どのようにしたら人手不足の企業が見つかるのか」も後ほど述べます。

 

上記の①~③を満たすことで、40代以上でも「より良い(※意味は個人によって異なる)」企業に転職できるチャンスが生まれる

 

それでは、上記の①~③を満たす企業や求人をどう探すのか。

実はこれは簡単で、求人がどこにあるのかは転職マーケットに聞けばいい。

 

つまり、転職サイトやエージェントに登録し、求人を見たり、プロのエージェントに聞いたりするだけでよい。

その理由は以下である。

  • 職種や業種が合った求人は、転職サイトで「おすすめ求人」として表示されたり、エージェントから紹介されたりしやすくなる
  • 好景気には、求人の掲載やエージェントからのコンタクトが増える
  • 人手不足の企業からは、企業のダイレクトスカウトやエージェントからのプッシュが起きやすい

 

要は、転職サイトや転職エージェント、ハローワークなど、転職マーケットに常に触れている状態を保つことが重要なのである。

当たり前と言えば当たり前なのだが、バブル世代~氷河期世代の方の中にはこれをしていない人も多い。

 

まとめ

「経験や実績を分解して、市場価値を自己分析しろ」というキャリアコンサルタントもいるが、言うは易く行うは難し。

市場価値は、市場に出てみないと分からないものなのである。

 

リクナビNEXTでもハローワークでも良いから、まずは登録してみることである。以下の方法は、あなたにも参考になると思う。

>>転職がめんどくさいという方へ。ゆるゆる転職のススメ。

 

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