一条工務店 辞めたい

一条工務店を辞めたい方の教科書|退職理由や後悔、市場価値や転職方向性まで

悩めるビジネスパーソン

一条工務店で新卒から10年間、営業をしています。
一条には「お客様よりお客様の家づくりに熱心であろう」という理念があり、実際にその理念を体現しようとしています。
そういう意味では素晴らしい企業なのですが、基本給が全く上がらないため、土日返上でインセンティブ(売上)をとらないと新卒レベルの給与になります。
今までは頑張って来られたのですが、結婚して子供も出来たため、この働き方を続けるのは難しいと思い、転職を検討しています。

一条工務店を辞めたい人に対して、何かアドバイスはありますか?他の方の退職理由や後悔、市場価値や転職の方向性が気になっています。

 

本記事は、戸建販売戸数で業界第1位(2020年度)のハウスメーカーである、一条工務店について扱う。

一条工務店を辞めたい方の教科書」と題して、元・一条工務店社員の退職理由辞めた後の後悔市場価値、辞めた後の進路までを記載していく。

 

初めて訪れた方のためにお伝えしておくと、当サイト「人事参謀」は以下の経験を持つ人事のプロフェッショナルが執筆している。

筆者の専門性や実務経験に基づき、本音で執筆しているので、安心してお読みいただきたい。

  • 自身の4回の転職経験(外資/日系、大企業/ベンチャー、コンサルティングファームまで経験)
  • トップティアの外資系戦略コンサルティングファームを含む、数々の難関企業の選考に自身が合格してきた経験
  • 人事マネージャーとして多数の候補者の面接を行った、面接官としての経験
  • 人事マネージャーとして転職エージェント・転職サイトと契約し、ダイレクトスカウトを含め採用を指揮・実施した経験
  • 転職により、30代前半で東証一部上場企業の人事執行役員/年収1800万に至った経験

 

この記事を読むことで、一条工務店を本当に辞めても良いのかどうかの決断が容易になり、退職後のキャリアが明確化することを約束する。

 

齋藤
筆者は個別企業の「辞めたい方のための教科書」を多く執筆しているため、他の離職率が高い企業と比較しての特徴等も含めてご紹介します。

 

一条工務店は顧客を大切にする企業だが、「業務量と給与のバランス」「インセンティブ成果主義」から社員は疲弊

まず、一条工務店を辞めたい人は多いのかどうかについて記載する。

 

結論を一言で言えば、「一条工務店の経営理念に共感する社員は多いが、辞めたい社員も多い会社」である。

その理由は2つ、「顧客は大切にしているが、人件費コストである社員は大切に出来ていないから」と、「年収がインセンティブで決まるため、安定せず疲れるから」である。

 

齋藤
「顧客を大切にする」という企業理念と、「その理念を実際に実現しようとしていること」には納得している社員が多かった印象です。

 

まずはOpenwork(旧・Vorkers)の口コミから分かる組織風土を見てみよう。

  • 非上場企業であるため、ワンマン経営。トップダウン・体育会系で古い考えの上層部が多い
  • 各展示場、本社、工事課、設計課、営業課、運送会社等、関係者が多く方針がばらばらになりがちである
  • 営業(外勤)の基本給は20年上がっておらず、インセンティブ(売上)のみで決まる
  • 教育体制や受け皿がないため、売れない中途入社の営業は、1年ほどで辞めていくケースが多い
  • お客様には非常に良い会社だが社員にはそうでなく、労働組合がないこともあり給料や賞与、福利厚生などが以前より悪くなっている
  • 創業当時の生え抜き社員はほぼ部長職に就いており、世代交代がない

 

齋藤
一方で、「商品力はある」「お客様を大切にしている(顧客第一主義)」「営業自身が一条の家を建てることが多い」等のポジティブなコメントもかなり見られました。
「お客様よりお客様の家づくりに熱心であろう」という企業理念も浸透しています。

 

OpenWorkのコメントを見る限り、顧客からすると非常に良い会社で、筆者も顧客としては利用したいと感じた。

ポジティブなコメント、特に企業理念に賛同するコメントが多いのが特徴的であった。

 

その一方で、顧客に低コストで最高品質の住宅を届けるため、社員還元を少なくしている会社であるとも感じた。

 

齋藤
この次の項(退職理由)で述べますが、「業務量と給与のバランス」「インセンティブ成果主義(実力主義)」の2つから社員は疲弊しており、辞めやすいです。

 

ワンマン・トップダウン・体育会系などのコメントも見られたが、それ以上に「部署によって風土や方針が違う」というコメントが多く、全社統一の社風はあまり強い会社ではなさそうである。

 

次に、OpenWork(旧Vorkers)やリクナビ等のデータから分かることを見てみよう。

  • OpenWorkによると、平均残業時間が37.1h、有給消化率が30.3%と、不動産・住宅関連の業界全体よりも残業が多い上に有給消化率が低く、ワークライフバランスがかなり悪い
  • 不動産・住宅関連の業界平均と比べ、「社員の士気」「風通しの良さ」「20代成長環境」「人事評価の適正感」が上回る。逆に、「待遇面の満足度」「社員の相互尊重」「人材の長期育成」で劣る
  • リクナビ2023のデータでは、新卒採用数は300人以上、平均年齢は36.1歳、3年離職率は31.4%である。大量採用し、大量離職していく文化になっていると思われる
  • 実際に、Google検索における「一条工務店 辞めたい」の検索数は多い(月あたりで数百回検索されている)

 

重要なのは、太字にした2点目である。

いわゆる「大企業病の大企業」とは全く逆のスコアリングになっており、誤解を恐れず言えば、組織風土的には良い企業であるといえる。

 

データから見ても、口コミと同じ結論になる。

それはつまり、一条工務店は基本的には良い会社であるが、社員エンゲージメント上の弱点が二つあり、それは「業務量と給与のバランスの悪さ」「インセンティブ成果主義による疲弊」であるということだ。

 

以上より、若手だけが辞めるのではなく、ワークライフバランスの悪さやそれに対する対価(給料)、数字を出し続ける耐久レースに懸念を持った人から辞めていく会社だと言える。

 

齋藤
鉄鋼業界や総合電機業界とは異なり、一概に「若手だけが辞めていく会社」ではありません。
安定しない給料体系から、子供が出来る等のライフイベントで辞める方も多いです。

 

OpenWork(元・Vorkers)から見る一条工務店の退職理由

各企業の退職者による口コミ情報サイトであるOpenWork(元・Vorkers)には、現時点で352件の一条工務店の退職理由が記載されていた。

ここからサンプル抽出して分析してみると、多い順に以下の退職理由となった。

  1. 労働時間に報酬(給料)が見合っていない
  2. 成果主義で給料が安定しないため長く働けない/成果主義に疲れた
  3. 事業に将来性がない(住宅ニーズの減少)
  4. その他(時代錯誤の文化、全国転勤、質より量を求められる、等)

 

齋藤
ほぼ全ての退職理由が、①と②に集中するという結果となりました。

 

まず、①の労働時間と報酬のバランスについては、以下の2つの理由に分かれた。

  • アフターサポート部門がなく、アフターサポートを営業課や工事課でやらなければならない。売れば売るほど大変になる
  • 顧客都合で休日出勤が必須、土日祝も休みはない

 

②の成果主義についても、以下の2つの理由に分かれた。

  • 成果主義(インセンティブによる報酬)により、月ごとの給料が安定しないため、長く働けない
  • 数字を追って頑張り続けるのに疲れた。この働き方をずっと続けられる自信がない

 

まとめると、(前項で述べたことの繰り返しになるが)一条工務店の退職理由は「業務量と給与のバランスの悪さ」「インセンティブ成果主義による疲弊」に集約される。

 

一条工務店を辞めたら後悔するか

一条工務店を辞めたいという方の中には「辞めたら後悔するのか?」が気になる方もいるだろう。

結論から誠実に申し上げるとすると、「後悔する可能性は十分ある」と考える。

 

日本製鉄を辞めたい方の教科書」等を見ていただくと分かるが、終わっている大企業(ダメな企業)には顕著な特徴がある。

一方、一条工務店にはそういった特徴がない。つまり、仕事量と給料のバランスが悪いという点を除けば、比較的良い会社だと言えるのである。

 

次項でも触れるが、一条工務店から同業他社に転職すると、給料とワークライフバランスは良くなる可能性が高い。

しかしながら、その他の面(士気の高さや風通しの良さ、企業理念への共感、等)で「一条は良かった」と感じる可能性も高いと思う。

 

一条工務店を辞めたいと思っている方は、給料とワークライフバランスが良くなる代わりに、それらの良さを失っても良いか考えるべきだろう。

 

また、一条工務店は、部署(営業所)等によって組織風土が全く違う会社である。

転職したい理由によっては、転職ではなく、異動等で解決しないか考えてみるのも一案である。

>>【転職はハイリスク】人事プロが教える、転職より前に検討すべき3つの選択肢

 

元・一条工務店社員の市場価値や辞めた後の進路

さて、次は元・一条工務店社員の市場価値についてである。

 

実は市場価値というものは、現在の在籍会社だけで判定するのは難しい。

【ミイダス診断は嘘】転職の市場価値はエージェントの求人で判断すべき理由」にも記載したが、本当の市場価値は、転職エージェントに登録し、エージェントが持ってくる求人で判断するしかない。

 

よって、ここでは、一条工務店の社員が市場価値通りに処遇されているのか(市場価値通りの給料をもらっているのか)について書いておく。

結論から言えば、一条工務店では、市場価値よりも低い給与をもらっている可能性が高いといえる。

 

まず、一条工務店の平均年収は458万円である。(OpenWork調べ)

この給与水準は、大手ハウスメーカーとしての同業他社の平均よりも、顕著に低い。

 

一条工務店の中でも、設計や工事の方は同業他社に転職する方がほとんどであり、営業でもそういう方は多いだろう。

設計や工事、営業に限らず、一条工務店から同業他社に転職する場合には、年収は上がる(安定する)方向となる可能性が高い。

 

一方、本社(内勤)や営業の方で、異業種に転職しようと思っている方は、以下を参考にしてほしい。

>>異業種転職の教科書|成功率やメリット、失敗しないための対策、おすすめの業界まで

 

一条工務店社員の方が選ぶべき転職エージェント・転職サイト

一条工務店社員に限ったことではないが、希望する進路によって、選ぶべき転職エージェントや転職サイトは異なる。

 

齋藤
転職志望先の企業によって、使うべき転職エージェント(や転職サイト)が決まる」ということです。
例えば、「一条工務店社員だからこのエージェント」ではなく、「大手企業に転職したい人なら、大手企業を得意とするこのエージェント」のように決まります。

 

転職エージェント選びを軽視している人も多いが、彼ら・彼女らは転職が成功するか失敗するかを決める重要なパートナーである。

 

齋藤
良い転職エージェントと出会えるかどうかで、年収だけでなくキャリアまでもが大きく変わります。
それはつまり、人生が変わるということです。

 

良い転職エージェントの条件や出会い方については、「転職エージェントの選び方の教科書|出会い方、絞り込み方、付き合い方まで」に全て書いたので参考にしていただければと思う。

大きくは以下の4つに分かれるであろう転職希望先別に解説しているので、参考になるだろう。

  1. 大企業への転職を希望
  2. 中小企業への転職を希望
  3. ベンチャー企業への転職を希望
  4. 外資系企業への転職を希望

 

まとめ

一条工務店は、顧客にとっては良い会社だが、社員にとっても同じだとは言い難い。

 

実際に、辞めて転職することにより、給与とワークライフバランスが改善する可能性は高い。

その一方で、一条工務店は「大企業病とは全く逆の組織風土を持つ、珍しい大手企業」なので、辞めて後悔する可能性もそれなりにある。

 

筆者のおすすめは、まずゆるゆる転職を始めて、自分が本当に一条工務店を辞めても良いか、転職活動の中でじっくりと考えることである。

 

ゆるゆる転職とは、「転職サイトに登録し、あとは放置して良い求人や良いエージェントがストックされるのを待つ」転職活動の手法である。

一歩目を踏み出すべきか、ためらっている方はぜひ以下の記事を参考にしてほしい。

>>転職がめんどくさいという方へ。ゆるゆる転職のススメ。

 

一条工務店 辞めたい
最新情報をチェックしよう!