転職活動をしており、CM等で有名なビズリーチに登録したいと思っています。
しかし、ビズリーチがどういう転職サイトなのか、登録時に取り返しのつかないことはあるのか、あまり分かっていません。
ビズリーチの登録前に知っておかないと損をする可能性があることについて、教えていただけますでしょうか。
今回のテーマは「ビズリーチの登録前に知っておかないと損をする可能性があること」である。
結論から申し上げると「ビズリーチへの登録前に絶対に知っておくべきことは、3つある。簡単に言えば①経歴書をすぐに埋める、②使う時に登録する、③スカウトを厳選する、だけなのであるが、本記事ではこれらの背景にある理由も解説していく」という内容になっている。
初めて訪れた方のためにお伝えしておくと、当サイト「人事参謀」は以下の経験を持つ人事・転職のプロフェッショナルが執筆している。
筆者の専門性や実務経験に基づき、机上の空論を一切除いて本音で執筆しているので、安心してお読みいただきたい。
- 4回の転職を経て、30代前半で東証一部上場企業(現・東証プライム上場企業)の人事執行役員/年収1,800万に至った経験
- 難関企業における勤務経験(外資/日系、大企業/ベンチャー、戦略コンサル)
- 人事面接官として多数の候補者の面接を行った経験
- 人事マネージャーとして転職エージェントや転職サイトを活用し、採用を実施した経験
この記事を読むことで、唯一とも言える「会員審査制かつ有料の転職サイト」であるビズリーチを、確実かつお得に使いこなすことが出来るようになるだろう。
結論
まず、本記事の結論を記載しておく。
箇条書きで記載しているため、詳細は本文中で確認していただきたい。
ビズリーチの登録前に知っておかないと損をする可能性があること、つまりビズリーチへの登録前に絶対に知っておくべきことは以下の3つである。
- 登録審査のため、経歴書は埋めておく
- 最初90日は無料なので、使う時に登録する
- スカウトが多いため厳選する
【前提】ビズリーチとは?特徴を解説
まず、ビズリーチがどういった転職サイトなのかご存じないという方のために、簡単に特徴を記載しておく。
ビズリーチの特徴(および強み)は、以下の通りである。
- 求人掲載型ではなく、スカウト型の転職サイトである
- ベンチャー企業や中小企業への転職に強い
- 外資系にもそこそこ強い
- ビズリーチにしかない求人が多い
- 登録時に審査がある
- 求職者(ユーザー)にとって有料の転職サイトである
- ベンチャー企業や中小企業の役員や幹部求人が多い
上記の特徴については以前に「ビズリーチの特徴・強み7つを人事プロが解説」という記事に書いたので、必要に応じて参考にしていただきたい。
なお、本記事の内容に関わってくるのは、上記のうち①番(スカウト型の転職サイトである)、⑤番(登録時に審査がある)、⑥番(有料である)の3つである。
ビズリーチへの登録時に絶対に知っておくべきこと3つ
ビズリーチの登録前に知っておかないと損をする可能性があること、つまりビズリーチへの登録前に絶対に知っておくべきことは以下の3つである。
- 登録審査のため、経歴書は埋めておく
- 最初90日は無料なので、使う時に登録する
- スカウトが多いため厳選する
登録審査のため、経歴書は埋めておく
ビズリーチは、いくつかの点で特殊な転職サイトである。
その特殊な点のうちの一つが、ビズリーチの会員(=ユーザー)になるためには、登録審査に通過する必要があるということである。
こう聞くと、「ビズリーチはハイクラス転職を謳っているし、自分の経歴では登録できないのではないか」と身構える人が出てくるのだが、そうでもない。
「ビズリーチに登録できる人の条件とビズリーチの審査基準について人事プロが解説」 という記事に記載した通り、実際には年収200万円台でも登録に成功した例もある。
こういった事例を見ていくと、ビズリーチの審査基準として定められているのは、重要な順に以下の4つだと推測される。
- 職務経歴書の充実
- 経歴(学歴と職歴)
- 現年収
- 年齢(年代)
特に重要なのは、上記の①番(職務経歴書の充実)である。
ビズリーチを使って転職する気が感じられない人や、どんな経歴なのかすらもよく分からない人は、審査制の体面を保つためにも、さすがに不合格とせざるを得ない。
逆に言えば、職務経歴書さえ充実させていれば、率直に言ってハイクラスとは言えない人材でも合格している例が多数あるのである。
以上のことから、ビズリーチに登録したらすぐに職務経歴書はきちんと埋めるべきである。
職務経歴書さえ書いていればビズリーチを利用することができたのに、そこをサボったせいで不合格(登録不可)となっては目も当てられないだろう。
最初90日は無料なので、使う時に登録する
ビズリーチ以外の転職サイト・エージェントの利用は、通常、完全に無料である。
通常の転職サイトへの登録は早い方がいい
転職サイトや転職エージェントへの登録は早ければ早いほど良いというのが、転職活動における常識である。
これは、自分に合った良い求人や、それを持ってきてくれる良いエージェントとの出会いは、転職活動を始めてすぐにあるものではないからである。
良い求人・良いエージェントは、転職サイトに登録しておき、少しずつでも活動をすることで徐々に見つかってくるものなのである。転職サイトは無料なので、費用を気にする必要もない。
ビズリーチだけは、使う時に登録する方がいい
ただし、転職サイトの中でもビズリーチだけは話が別である。
ビズリーチは登録審査があることだけでなく、有料の転職サイトであるということでも特殊な存在であるからだ。
「ビズリーチに登録だけすると損?登録だけで得られるメリットを人事プロが解説」という記事で解説した通り、ビズリーチでは初回登録時のみ、特典として90日分の無料プレミアムチケットがもらえる。
つまり、転職活動をしていない時にお試しで登録し、利用を開始してしまうと、損になってしまう。よって、ビズリーチだけは転職活動をすると決めた時に登録するのがおすすめである。
スカウトが多いため厳選する
ビズリーチは「掲載された求人に応募していくタイプの転職サイト」ではない。そういったタイプの転職サイトを望んでいる人は、リクナビNEXTを使った方が良い。
ビズリーチは、基本的に「転職エージェントや企業の人事からのスカウトを待つタイプの転職サイト」である。
よって必然的にスカウトの数が多くなってくるのだが、その質のばらつきは大きい。
- 社風や労働環境がひどく、良い経歴の人材が寄り付かない企業(大抵、幹部人材を一本釣りするために使っている)からのスカウト
- 学生インターンなのではないかと疑うレベルのベンチャー専門の転職エージェントからのスカウト
特に後者、イマイチな転職エージェントからのスカウトは多い。
これはビズリーチが悪いというわけではないが、エージェントの数が多いこと、またベンチャー専門の経験の浅い転職エージェントが多いことからこうなっていると思われる。
ビズリーチでは、スカウトが来るのは当たり前である。
スカウトが来たからといって全てを相手するのではなく、企業をOpenWork(旧・Vorkers)等の会社の口コミサイトで調査したり、不快な転職エージェントは相手にせず早々に切ったりする必要がある。
まとめ
通常の転職サイトでは登録前に知っておくべきことは特にないため、乱暴に言えば手当たり次第に登録しても全く問題ない。
ただし、ビズリーチでは登録前に知っておかないと、登録できなかったり金銭的に損をしたりする可能性がある事項があるため、本記事にて解説した。