東急コミュニティー 辞めたい

東急コミュニティーを辞めたい方の教科書|退職理由や後悔、市場価値や転職方向性まで

悩めるビジネスパーソン

株式会社東急コミュニティーで働いていますが、辞めたいと思っています。現在、34歳です。
営業をしており、マンション組合の運営、管理人の労務管理、顧客のクレーム対応、これらを全て一人でやっており休日がありません。
昇給も少なく、スキルもつかず、ここでずっと働くのはキャリアとして良くないのではないかと思っています。
転職を考えていますが、東急コミュニティーを辞めることは悪手でしょうか?考えをお聞かせください。

 

今回は日本における大手不動産管理会社のひとつ、東急コミュニティー株式会社について扱う。

東急コミュニティーを辞めたい方の教科書」と題して、元・東急コミュニティー社員の退職理由辞めた後の後悔市場価値、進路に至るまでを記載していく。

 

齋藤
東急コミュニティーは、不動産業界4位の「東急不動産ホールディングス」の子会社で、以前に解説した「東急電鉄」と同じく東急グループの一員でもあり、主業務はマンションの受託管理等のプロパティマネジメントです。

 

初めて訪れた方のためにお伝えしておくと、当サイト「人事参謀」は以下の経験を持つ人事・転職のプロフェッショナルが執筆している。

筆者の専門性や実務経験に基づき、机上の空論を一切除いて本音で執筆しているので、安心してお読みいただきたい。

  • 4回の転職を経て、30代前半で東証一部上場企業(現・東証プライム上場企業)の人事執行役員/年収1,800万に至った経験
  • 難関企業における勤務経験(外資/日系、大企業/ベンチャー、戦略コンサル)
  • 人事面接官として多数の候補者の面接を行った経験
  • 人事マネージャーとして転職エージェントや転職サイトを活用し、採用を実施した経験

 

この記事を読むことで、東急コミュニティーを本当に辞めても良いのかの決断が容易になり、退職後のキャリアが明確化することを約束する。

 

齋藤
筆者は個別企業の「辞めたい方のための教科書」を多く執筆しているため、他の離職率が高い企業と比較しての特徴等も含めてご紹介します。

 

東急コミュニティーは、ビジネスモデルから来るぬるま湯に浸かった社員が多く、危機感を覚えた若手から辞めていく企業

まず、東急コミュニティーを辞めたい人は多いのかどうかについて記載する。

結論から言えば、印象に残る「ダメな点」はないが、ストック型のビジネスモデルにより成長や進歩が少なく、自身のキャリアに危機感を覚えた優秀な若手から流出していく会社である。

 

齋藤
「普通に管理ができる人材」までしか必要としていないので、社員を成長させる気も、その必要性もあまりないということです。

 

OpenWork(旧・Vorkers)の口コミから分かる東急コミュニティーの組織風土を見てみよう。主に「辞めたい」につながるネガティブなコメントを抽出している。

  • いかに面倒なことを起こさないかが重要、新しいことをやる風土はない
  • 保守的で縦割り、守りに強いが攻めには向かない風土。官僚的で、出る杭は打たれる
  • 縦割りなので、部署間の仲がよくない
  • 社内向けの業務や進捗報告などが多い
  • 基本的に営業担当は365日24時間対応なのが現実
  • 当社の特徴は何なのか、むしろ教えてほしいくらいの会社

 

齋藤
ネガティブなコメントの方が多かったですが、一定のポジティブなコメントもありました。
例としては、「景気に左右されず、安定している」等です。

 

三菱電機ビルテクノサービスの際もそうだったが、不動産を管理する会社というのは、古い企業体質になり易い。

新しいことをやらずともストック型ビジネスで固定収入はあり、「変わらなければ」という危機感が生まれにくいからである。

 

そうなってくると、内部向けの業務が増え、縄張りの主張などという意味のないことに執心する人間も出て来る。

当然、サイロ化や縦割り、そしてそれによる弊害も多い。

 

また、こういった企業では、人が育たない。

だから、自分のキャリアに不安を覚えた若手、それも優秀な若手・現状認識が客観的にできる若手から流出する。

 

次に、東急コミュニティーについて、OpenWork(旧・Vorkers)やリクナビ等のデータから分かることを見てみよう。

  • OpenWorkによると、平均残業時間が32.5h、有給休暇消化率が58.9%と、警備・メンテナンス業界の平均とほぼ同じか、やや劣る労働環境
  • OpenWorkの組織風土スコアによると、警備・メンテナンス業界の平均と比べ、「法令順守意識」が高いが、「社員の士気」「社員の相互尊重」を中心として他の多くで劣る
  • リクナビ2023によると平均年齢は39.7歳、平均勤続年数は9.8年程度である。大企業にしては双方低く、中途採用率も離職率も高めであると思われる
  • 実際に、Google検索における「東急コミュニティー 辞めたい」の検索数は多い(月あたりで数百回検索されている)

 

「当社の特徴は何なのか、むしろ教えてほしいくらいの会社」というコメントがあったが、筆者としても同意である。

「体育会系」「中高年が多い」等の分かりやすい特徴がない中で、平均的に弱い部分が多い。

 

以上より、東急コミュニティーは、ビジネスモデルから来るぬるま湯に浸かった社員が多く、危機感を覚えた若手から辞めていく環境であると言えるだろう。

 

OpenWork(元・Vorkers)から見る東急コミュニティーの退職理由

各企業の退職者による口コミ情報サイトであるOpenWork(元・Vorkers)には、現時点で180件の東急コミュニティーの退職理由が記載されていた。

ここからサンプル抽出して分析してみると、多い順に以下の退職理由となった。

  1. 残業の多さと恒常的な休日出勤
  2. スキルがつかず受け身で単調な仕事
  3. 収入面(特に昇給面)の不安
  4. その他(上司・評価の不公平、等)

 

東急コミュニティーでは、一つの退職理由に集中するというよりは、満遍なく多くの退職理由が挙げられていた。

 

齋藤
ここでも、「分かり易い決定的に悪い点はないが、様々な不満が生じやすい会社」という特徴が見られます。

 

その中でも、不動産管理で良くある「残業・休日出勤」が多く、若手のみならず中高年も辞めていくことが分かった。

続くスキル面や収入面(昇給面)は、主に若手が退職理由として挙げていた。

 

まとめると、(同グループである東急電鉄と近いのだが)「残業や休日出勤」または「スキルがつかず受け身で単調な仕事」を筆頭に、様々な理由で辞めている。

 

東急コミュニティーを辞めたら後悔するか

東急コミュニティーを辞めたいという方の中には「辞めたら後悔するのか?」が気になる方もいるだろう。

結論から言えば、「後悔する可能性は低めである」が筆者の回答である。

 

辞めても後悔する可能性が低めであるという根拠は、以下である。

  1. 辞めたい理由が「勤務体系」や「仕事そのもの」と明確かつ本質的であるケースが多い
  2. OpenWorkでの組織風土スコアが、ただでさえ平均が低い警備・メンテナンス業界の中でもさらに低い
  3. 特に「20代成長環境:2.5」「社員の士気:2.4」は低く、東急コミュニティーに長くいることでダメになる人は確かに多いと思われる

 

東急コミュニティーを辞めても後悔しない理由を一言でまとめると、辞めても後悔しないほど組織風土に良いところが少なく、異業種転職はもちろん、同業種転職でさえもスキルアップ等の目的が達成される確率が高いからである。

 

齋藤
なお、「パナソニックを辞めたい方の教科書|退職理由や後悔、市場価値や転職方向性まで」等を読んでいただくと分かりますが、筆者は「辞めたら後悔する可能性が高い」という会社の場合には、そのように率直に申し上げています。

 

元・東急コミュニティー社員の市場価値と退職後の進路

さて、次は元・東急コミュニティー社員の市場価値と退職後の進路についてである。

 

実は市場価値というものは、現在の在籍会社だけで判定するのは難しい。

【ミイダス診断は嘘】転職の市場価値はエージェントの求人で判断すべき理由」にも記載したが、本当の市場価値は、転職エージェントに登録し、エージェントが持ってくる求人で判断するしかない。

 

とはいえ、目安としての市場価値を、平均年収等から考えておこう。

 

まず、東急コミュニティーの平均年収はOpenworkで463万円である。

これは大企業の平均年収705万円と比べて低いが、その子会社水準と見たとしても低い。

 

齋藤
とはいえ、他の大手不動産の子会社である不動産管理会社も、割と似たような給与水準です。
この業界自体が給与が上がりにくいビジネスモデルになっているといえるでしょう。

 

次に、実際に書類選考や面接選考をしている身からすると、東急コミュニティーは以下のランクで見た場合の「ランク1と2の間」の社格である。

  • ランク3:就職人気ランキング常連の日系大手および外資系大手(日立、トヨタ、三菱UFJ銀行、マイクロソフト、ジョンソンエンドジョンソン、等)
  • ランク2:ランク3企業の子会社、日系大手、多くの外資系、ベンチャー企業(日立システムズ、アイリスオーヤマ、グラクソ・スミスクライン、ぐるなび、等)
  • ランク1:中小企業を中心とした、上記に入らない全ての企業

 

社格だけで言えば、いわゆる最大手企業(ソニーやトヨタなど)を受けると書類選考で落ちてしまう可能性が高い

よって、ステップアップ転職をしたい場合には、まずは上記の「ランク2」の企業に入るか、以下のような企業・ポジションを経るテクニックを用いるのがよいだろう。

  1. 外資系企業
  2. ベンチャー企業
  3. 万年募集中の一流企業(の下っ端ポジション)
  4. 花形職種が決まっている企業(コンサルや投資銀行等)の非主流職種
  5. 一流企業の非総合職・契約社員等

 

上記のようなキャリアアップのテクニックについては、以下の記事に詳しく書いているので必要に応じて参考にしてほしい。

>>キャリアアップするには?キャリアアップに必要な全プロセスを人事プロが解説

 

東急コミュニティー社員の方が選ぶべき転職エージェント・転職サイト

東急コミュニティー社員に限ったことではないが、希望する進路によって、選ぶべき転職エージェントや転職サイトは異なる。

 

齋藤
転職志望先の企業によって、使うべき転職エージェント(や転職サイト)が決まる」ということです。
例えば、「東急コミュニティー社員だからこのエージェント」ではなく、「大手の事業会社に入りたい人なら、大手企業を得意とするこのエージェント」のように決まります。

 

転職エージェント選びを軽視している人も多いが、彼ら・彼女らは転職が成功するか失敗するかを決める重要なパートナーである。

 

齋藤
良い転職エージェントと出会えるかどうかで、年収だけでなくキャリアまでもが大きく変わります。
それはつまり、人生が変わるということです。

 

良い転職エージェントの条件や出会い方については、「転職エージェントの選び方の教科書|出会い方、絞り込み方、付き合い方まで」に全て書いたので参考にしていただければと思う。

大きくは以下の4つに分かれるであろう転職希望先別に解説しているので、参考になるだろう。

  1. 大企業への転職を希望
  2. 中小企業への転職を希望
  3. ベンチャー企業への転職を希望
  4. 外資系企業への転職を希望

 

まとめ

東急コミュニティーを辞めたい社員は多い。

さらに、この手の会社にありがちなように、「スキルがつきにくい」という面を併せ持ってしまっているので、「きついけどスキルはつく」会社よりも、問題は深刻である。

 

いつも言っているのだが、この手の会社では、転職するなら早めである。逆に転職しないなら、定年までしがみつく覚悟を持つべきである。

 

転職サイトや転職エージェントは無数にあるが、それらを紹介するランキングやおすすめサイトの信憑性は低く、どのサイトに登録すべきか悩む方は多い。

迷ったら、年代でも性別でもなく、シンプルに年収で決めるのがおすすめである。

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JACリクルートメントは、筆者が最も信頼している転職エージェントである。転職エージェントとしては日本最大の売上高を誇り、求人の多さ、エージェントの質ともにダントツである。

ただしJACはハイクラス・ミドルクラス向けのため、そのスペックをフル活用するには年収800万円程度が必要だ。

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