コネ採用

コネ採用(縁故採用)は現代の大企業にもあるのか?大企業の元シニアマネージャーが暴露

悩めるビジネスパーソン
仕事が全く出来ず、「よくウチに入れたな」というレベルの同期がいるのですが、よくよく話してみると、ある大手企業の役員の息子みたいなんです。
とはいえ、私の勤める会社はメーカー、しかも超大手です。
良く言われるマスコミ業界のように、「大手広告代理店の役員の息子がテレビにコネ入社」みたいなのがあるとは思えません。
コネ採用(縁故採用)は現代の大企業にもあるのでしょうか?

 

今回のテーマは「コネ採用」である。

 

結論から申し上げると、今でも、かつ大手上場企業でも、コネ採用(コネクションによる入社、縁故採用)はある

「大手広告代理店の偉い人の息子が民放テレビに~」のような話は当然のようにあるし、そうでない業界でも、一定の「縁故採用で有利になる仕組み」は存在する。

 

今回は大企業において人材育成と採用を管轄する部署でマネージャーを務めた経験、一部上場企業の執行役員の経験から、いわゆるコネ採用(縁故採用)の実態を記載していく。

 

齋藤
今回扱うのは、業界大手かつ上場している株式会社の場合です。
さらに、多くのコネ採用は新卒時に行われるため、基本的には新卒採用での話をしています。

 

コネ採用(縁故採用)はマスコミ業界や中小企業以外でも存在する

まず、周知の事実として、非上場の中小企業では縁故採用が当たり前である。

2代目の社長が創業者の息子という場合は非常に多く、なおかつ問題視されること自体が少ないかと思う。

 

一方で、上場企業は(少なくとも法的には)株主の利益のために運営されているので、縁故を理由とした採用は本来不適切である。

 

とはいえ、実際にはマスコミ等の一部の業界においてコネ採用が横行しているのは周知の事実である。

マスコミ(メディア)は人脈・つながりで成り立っている割とグレーな業界なので、さもありなんという感じではないだろうか。

 

齋藤
メディア業界のコネ採用については、実際に私自身がトップ広告代理店の人事から聞いていますので、事実と言いきっていいでしょう。

 

一方、メーカーのような「普通の会社」で、コネ採用(縁故採用)があるかは気になっている方も多いだろう。

この記事はその点について答えるために書いた。

 

結論を言えば、「コネ採用はある」が答えになる。

 

コネ(縁故)の重要性に応じ、何段階かに分けて対応

コネ採用(縁故採用)は、いわゆる最大手の上場企業でも存在する。

一方で、コネ採用の多さや深さという意味では中小企業やマスコミ関連企業とは異なる。

 

私の知りうる範囲において、一般的な大企業におけるコネ採用の現実を述べる。(必ずしも筆者の在籍企業の話ではない

「コネ採用」で多くの方が知りたい要素は、大きく言って以下の3つなのではないだろうか。

 

  1. 上場している大企業でもコネ採用(縁故採用)はあるのか?
  2. コネ採用(縁故採用)の対象とは?
  3. コネ採用(縁故採用)による配慮はどんなものなのか?

 

1番目の質問には既に「ある」とお答えしているので、2番目と3番目について回答する。

 

コネ採用(縁故採用)の対象とは?

コネ採用といえば「コネがあれば即採用」というイメージをお持ちかもしれない。

もしそうだとすると、大企業に限って言えば、その認識は実態と異なる。

 

実際はコネ採用にも「レベル」があり、そのレベルに応じて様々な配慮がなされるものである。

(どんな配慮があるのかについては、次の項で述べる)

 

ここでいう「レベル」とは、コネを使った人間(「なんとかならないか」と相談した人間)と「人事部門(採用担当部門)」との関係が、企業においてどれだけ重要か、のことである。

例えば、以下のようなイメージである。

 

  • その企業の創業者の息子、娘・・・レベル4
  • その企業の役員クラスの息子、娘・・・レベル3
  • その企業の役員クラスが推薦した人間(別の大企業の役員の息子や娘などが多い)や、その企業の部長クラスの息子、娘・・・レベル2
  • その企業の部長や課長が推薦した人間(知り合いの息子、娘などが多い)・・・レベル1

 

様々なところから、本社の機能系人事(採用部等)やHRBP(現場の人事)に「どうにかならないか」という話が入る。

その「どうにかならないか」と言った人間のレベル(=必要な配慮のレベル)に応じ、配慮という名のひいきが行われるのである。

 

齋藤
同じ最大手企業であっても、業界や会社によってコネ入社の実態はかなり異なります。

 

コネ採用(縁故採用)による配慮はどんなものなのか?

コネ採用には「必要な配慮のレベル」がある、と前項で述べた。

このレベルに応じて、以下のような配慮が行われる。

 

  • レベル4(創業者の息子、娘):必ず既定の回数面接を受けさせ、内定させる(絶対に内定する)
  • レベル3(役員の息子、娘):書類面接は通し、1次面接で落ちても採用課長等が2次面接を行い、親会社でなく子会社での内定とする等の特例対応まで行う
  • レベル2(役員推薦や部長の子など):書類面接は通す。(落とすことになりそうな場合には)1次面接も採用課長等が丁寧に対応し、推薦者と調整して落とす
  • レベル1(マネージャーの推薦など):書類面接は通す。1次面接以降は普通のプロセスと同様

 

世間一般がイメージする「コネ採用」「縁故入社」はレベル3以上の対応なのではないかと思うが、これは数としては非常に少ない。

尚、筆者はレベル3までは実例を知っているが、レベル4の実例を見たことはない。

 

コネの多くが「レベル1~2」である。

よって、書類選考は通すが、最終的には普通にレベルに応じて判断する、ということになる。

 

齋藤
念のため補足します。推薦があった「コネありの学生」も、公平に見て採用可能なレベルにあれば当然採用します。
コネがマイナスに作用することはありません。

 

ただし、コネがある方はコネが必要ない学歴である場合も多い

ここまで読んで、コネ採用の現実にお怒りの方もいらっしゃるかもしれない。

 

そういった方のために、補足情報としてコネ採用の現実を記載しよう。

実は、実態としてコネがある学生には、コネが必要ない場合も多いのである。

 

どういうことか、ご説明する。

そもそもコネがある学生は経済力や立場のある人物の関係者(息子か娘であることが多い)なので、教育にお金をかけて育てられている。

 

その結果、コネ持ちの学生は有名上位私大出身(要は早慶レベルの出身)であることが多い。

 

前項で、コネにもレベルがあり、多くの場合には「書類は通す」程度の効果しかないと記載した。

しかしながら、そもそもコネがある学生は「書類通過は出来る」程度の学歴(早慶であれば書類は通ることが多い)を持っている場合が多いのだ。

 

以下の記事でも説明したが、書類選考で重要なポイントは年齢、学歴、社歴、実績の4つである。

【職務経歴書・履歴書】日系最大手の面接官が見ているたった4つのポイント

 

上記の記事は転職者向けのものであり、コネ採用が行われる「新卒採用」でいえば決定的に重要なのは学歴のみである。

(新卒採用の場合、社歴と実績はほぼなく、年齢も似たり寄ったりであるため)

 

よって、「コネがある学生」は決して少なくないが、「コネがあるおかげで内定した(そうでなければ落ちていた)」学生は少ない、ということになる。

実際には、コネだけで受かった人というのはあまり見ない。

 

まとめ

本日の内容をまとめる。

 

  • 上場している大企業でもコネ採用(縁故採用)はある
  • コネ採用にもレベルがあり、コネだけで内定できるレベルから、書類選考だけは通る(面接を受けられる)レベルまで様々
  • コネだけで内定できるほどの「強力なコネ持ち」は極端に少なく、基本的には書類選考を通過させる程度の効果しかないコネがほとんどである

 

なお、「コネなんて当然ない、それに加えて学歴もない」という場合のキャリア戦略は以下の記事に詳しい。必要に応じて参考にしてほしい。

転職で学歴は〇番目に重要!学歴が低い場合の対策を面接官が本音で回答

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