「20代におすすめの転職サイト・エージェント比較ランキング」のようなネット記事は山ほどあるのですが、全く信用できません。
なぜなら、なぜ20代におすすめなのかの基準が分からないからです。根拠となるデータがなく、なぜ星(★)が5つなのか、4つなのかも分かりません。
何十個もの転職サイトやエージェントをおすすめしてくるサイトもあり、内心では「そんなに使えるか!」と思っています。
きちんと根拠のある形で「20代におすすめの、厳選された転職サイト・エージェント」を示していただけないでしょうか?
今回のテーマは「20代におすすめの転職サイト・エージェント(基準やデータによる根拠があり、厳選したものに限る)」である。
結論から申し上げると、本記事は「求人数、転職エージェントの優秀さ、サポートの手厚さ、データで見た20代転職者からの評判、データで見た利用ユーザー支持率の5つの要素で比較すると、20代におすすめの転職サイト・転職エージェントは①リクナビNEXT、②リクルートエージェント、③doda(デューダ)の3つに厳選できる。その根拠や、+αとして利用すべきサービスを含めて解説していく」という内容になっている。
初めて訪れた方のためにお伝えしておくと、当サイト「人事参謀」は以下の経験を持つ人事・転職のプロフェッショナルが執筆している。
筆者の専門性や実務経験に基づき、机上の空論を一切除いて本音で執筆しているので、安心してお読みいただきたい。
- 4回の転職を経て、30代前半で東証一部上場企業(現・東証プライム上場企業)の人事執行役員/年収1,800万に至った経験
- 難関企業における勤務経験(外資/日系、大企業/ベンチャー、戦略コンサル)
- 人事面接官として多数の候補者の面接を行った経験
- 人事マネージャーとして転職エージェントや転職サイトを活用し、採用を実施した経験
この記事を読むことで、転職サイト・転職エージェントのうち20代におすすめなのはどれなのかを根拠・データとともに知ることができ、自身が利用すべき転職サービスが明らかになるだろう。
なお、20代向け以外も含めたおすすめの転職サイト・転職エージェントについては、以下の記事を参照していただきたい。
>>おすすめ転職サイト・エージェント|プロ厳選の比較ランキング
【根拠あり】20代におすすめする転職サイト・転職エージェントの基準
本記事において、20代におすすめする転職サイト・転職エージェントの基準は以下の通りである。
- 求人数
- 転職エージェントの優秀さ(提案の精度・スピード・年収交渉力)
- サポートの手厚さ(選考対策への協力や放置のされにくさ)
- データで見た20代転職者からの評判
- 利用ユーザー支持率(ポジティブな口コミの割合)
本記事では、上記の基準をそれぞれ5段階で採点したレーダーチャートとともに、20代におすすめの転職サイト・転職エージェントをご紹介している。
具体的な転職サイト・転職エージェントをご紹介する前に、上記を基準とした理由をそれぞれ簡単に解説しておく。
求人数
究極的には、転職サイト・転職エージェントは自分に合った求人を探すためにあると言える。そのため、求人数は重要である。
20代は求人の多くが想定ターゲットとする年代であることから、「求人数」と「20代向けの求人数」は比例すると思ってよい。
よって、本記事ではシンプルに求人数を基準としている。
転職エージェントの優秀さ(提案の精度・スピード・年収交渉力)
求人掲載型のサイト(リクナビNEXT等)でさえ、外部の転職エージェントを多く引き入れており、転職エージェントのいない転職サービスはないと言ってもよい。
そういった状況に鑑みると、転職サービスにおいて転職エージェントの優秀さは非常に重要だ。
求人提案の精度(的外れでないか)、業務(返信・確認・諸対応)のスピード、そして年収交渉力。
転職エージェントは転職活動のパートナーであり、その優秀さが転職活動の結果そのものに影響してくることも珍しいことではない。
サポートの手厚さ(選考対策への協力や放置のされにくさ)
優秀さとは少し異なる軸として、サポートの手厚さというものも重要である。
20代は転職回数が少ない人も多い。初めての転職を前に、心細い思いをしている人もいるだろう。
そんな中、書類選考の対策(添削)や面接練習に快く付き合ってくれる転職エージェントや、放置せずに気にかけてくれる転職サービスはありがたいはずだ。
データで見た20代転職者からの評判
本項目については、完全にデータに裏付けられている。
「転職サイトの評判を独自アンケートデータからプロが解説」において、20代の転職経験者から「最も良かった」とより多く判断された転職サイト・転職エージェントを高得点としている。
具体的には、20代から評判の良い転職サイト・転職エージェントは以下の通りであった。
利用ユーザー支持率(ポジティブな口コミの割合)
本項目も、完全にデータに裏付けられている。
458件の口コミを分析し、ポジティブ率(ポジティブな口コミの割合)を調査した結果を基に、5段階で得点を付けている。
>>転職サイト・転職エージェントの口コミを458件分析した結果を公開
ポジティブ率(ポジティブな口コミの割合)の具体的な結果は、以下の通りである。
【厳選3つ】20代におすすめの転職サイト・エージェント
本来、転職サイトや転職エージェントは1人の人間が長く使い、転職を繰り返さないと良し悪しが分からないはずである。
他の転職情報サイトでは「31社を比較」「34選」などと謳う記事もあるが、それは意味も信憑性もないため、本記事においてはデータに基づいた前述の基準から「20代におすすめ」と断言できる、厳選3社をご紹介する。
早速だが、20代におすすめの転職サイト・エージェントだと確実に断言できるのは、以下の3つである。
- リクナビNEXT ※ 求人の量と質のバランスが良く、20代転職経験者からの支持率トップ
- リクルートエージェント ※ 転職サービスの中で最も隙のないスペック。転職者全体の支持率は単独No.1
- doda(デューダ) ※ 掲載求人数は日本トップクラスの15万件以上。20代・30代前半向け求人に集中
普通の方であれば、自分に合った3つ~5つの転職サービスを利用するのが最も転職における費用対効果(労力対効果)が高い方法だと思います。
リクナビNEXT
リクナビNEXT 公式サイト:https://next.rikunabi.com
リクナビNEXTは、求人掲載型の転職サイトである。
求人数は6万件強と総合型転職サイト・エージェントの中では特別多いわけではないが、求人の質が相対的に良い。
リクナビNEXTはリクルート社のサービスであるが、求人掲載型のサイトであるため、リクルート社のエージェントが担当となるわけではない。
ただしリクルート社が管理しているだけあり、外部から参加している転職エージェントであっても一定の質が保たれている。
利用ユーザーからの支持は強く、67.3%のユーザーが好意的に評価している(転職サービス全体で3位)。
特に実際に転職した20代からの評判の良さは圧倒的であり、21.5%の20代転職経験者が「最も良い転職サービス」として選出している。(20代の評判はリクナビエージェントと同率の1位)
リクナビNEXTの悪い点を無理やり挙げるのであれば、ハイクラス求人が少ない点とエージェントサービスではないので自分で求人検索をする必要がある点くらいだろうか。
いずれにせよ、年収800万円以下の方が日本で転職をするのであれば必須と言える、数少ない転職サービスのひとつである。
リクルートエージェント
リクルートエージェント 公式サイト:https://www.r-agent.com
リクルートエージェントは、リクルート社が運営する転職エージェントである。
非公開ながら20万件を超える日本トップクラスの求人数と、リクルート社員がエージェントを務めることによるエージェントの質の高さに定評がある。
トップクラスの求人の量と質、そして優秀なエージェントという隙のないスペックを反映し、ユーザーからの支持率も軒並み高い。
実際にリクルートエージェントを利用したユーザーのうち、66.1%から好意的に評価されている(転職サービス全体で4位)。
また、転職経験のある20代ユーザーからの評判も非常によく、20代の転職者のうち21.5%が「最も良い転職サービス」としてリクルートエージェントを選出している。(リクナビNEXTと同率の1位)
唯一の欠点として、大量のユーザーを相手にしているためか、初回登録時に紹介があって以降、放置される例が多いことが挙げられる。
とはいえ、上記のレーダーチャートから分かる通り、日本の転職サービスの中で最も隙のないスペックを誇り、20代に限らず、日本での転職を考えている方であれば必須の転職エージェントだと言えるだろう。
doda(デューダ)
doda(デューダ) 公式サイト:https://doda.jp
doda(デューダ)はパーソルキャリア(旧インテリジェンス)が運営する、大手の転職サービス(求人サイト機能と転職エージェント機能の両方を併せ持つ)である。
doda(デューダ)の強みは、何といってもその求人数である。求人数は15万件を超え、公表されている中では日本でも最大級に多い。
総合型の転職サービスの中でも20代~30代前半までの若手層に力を入れており、実際にdodaで転職出来た、というTwitterや2ch(5ch)での20代ユーザーからの実績報告も多い。
とはいえ、リクナビNEXTやリクルートエージェントに比べ、弱みが目立つことも事実である。
求人紹介メールの精度や、エージェントの優秀さに関する評判はあまり良くないというのが正直なところだ。20代で、初めての転職の方だと、求人やエージェントの選別をするのが難しい可能性もある。
とにかく色々な求人を見たい方、メインでなくサブとして使う予定の方、またはリクルート社以外のサービスを検討している方であれば、使わない手はない転職サービスであると言える。
【+α】20代の一部におすすめの転職サイト・エージェント
ここまで、20代全員におすすめ出来る転職サイト・転職エージェントを3つ厳選してご紹介してきた。
ただ、20代と一口に言っても、ハイクラスと言える方からキャリアを歩み出す前の方まで、個々人の状況には大きな差がある。
よって、20代の中でもややハイクラスな方向けの転職サービスと、20代の中でも学歴・職歴を問われない転職サービス(第二新卒・既卒・フリーター・ニート向け)を一つずつご紹介しておく。
ビズリーチ
ビズリーチ 公式サイト:https://www.bizreach.jp
ビズリーチは、積極的な広告宣伝で有名なスカウト型の転職サイトである。
ビズリーチはやや年収が高めの20代であればリクナビNEXTやリクルートエージェントと合わせて使うべきサイトである。
その理由はただ一つ、掲載されている求人や、スカウトでもらえる求人の属性が他の大手転職サービス(リクルートやマイナビ、doda等)とは異なるからだ。
ビズリーチには「ベンチャーや中小企業に強く、外資にもそこそこ強い」「独占求人が多い」「有料である(無料ユーザーはスカウトに返信できない)」といういくつかの珍しい特徴がある。
特に最後の特徴(有料であること)はネガティブな特徴であるが、20代のユーザーであれば無料で返信できる「プラチナスカウト」を大量にもらえることが多い。
そのため、実際には筆者を含めて無料で使っているユーザーがほとんどである。
20代の中でもややハイクラスな方(年収にして概ね400~500万以上)であれば、他の大手転職サービスでは手に入りにくい「ベンチャー」「外資」「ハイクラス」の求人の幅を広げるという意味で、ビズリーチを利用すると良い。
就職Shop
就職Shop 公式サイト:https://www.ss-shop.jp
就職Shopは、リクルート社の運営する第二新卒・既卒・フリーター・ニート向けの就職・転職サービス(エージェント)である。
レーダーチャートだけ見ると、なぜ20代に就職Shopがおすすめなのか、分からないかもしれない。
しかしながら、就職Shopは職歴・学歴を問わない就職・転職サービスの中では最大手であり、実際に「書類選考を行わない」求人ばかりを集めている。
求人数そのものの評価は5段階中2点となっているが、第二新卒・既卒・フリーター・ニート向けに限れば、間違いなく5段階で5点である。
また、こういったサービスには珍しく、最大手リクルート社の運営であるため、エージェントの質・サポートの手厚さがともに高く、ユーザーにも支持されている。
20代全員に必要だとは言えないが、20代の中でも学歴や職歴に自信がなく、これから正社員としてのキャリアを積み重ねていこうとしている人であれば、就職Shopを利用すべきだろう。
まとめ
本記事では、20代におすすめの転職サイト・転職エージェントについて解説してきた。
以下の20代向けの転職サービスのうち、自分に合ったものを3つほど選んで使いこなせば、転職成功率は格段に高まる。
- リクナビNEXT ※ 求人の量と質のバランスが良く、20代転職経験者からの支持率トップ
- リクルートエージェント ※ 転職サービスの中で最も隙のないスペック。転職者全体の支持率は単独No.1
- doda(デューダ) ※ 掲載求人数は日本トップクラスの15万件以上。20代・30代前半向け求人に集中
- ビズリーチ ※ ややハイクラスだが20代なら無料でも使える。ベンチャー、外資に強い
- 就職Shop ※ リクルートの運営する、第二新卒・既卒・フリーター・ニート向けの最大手