ライスケール

適性検査におけるライスケールの対策|導入企業の元人事執行役員が解説

悩めるビジネスウーマン
転職活動をしている者です。
この前、志望企業から適性検査を受けるように言われ、性格診断的なものを受けました。ただ、そこでかなり「盛ってしまった」というか、スーパーウーマンになったつもりで回答してしまいました。
その後、適性検査には「ライスケール」という、嘘を見破る数値が設定されていると聞き、戦々恐々としています。嘘はバレますか?また、今後のためにライスケールを抑えつつ良い回答をするためのコツを教えてください。

 

今回のテーマは「適性検査(=性格検査、コンピテンシー診断)におけるライスケールの対策」である。

ライスケールとは、直訳すると「嘘をついている度合い」のことであり、適性検査を受ける際にほぼ確実に計測されている数値である。

 

齋藤
ライスケールの意味については、後ほどもう少し詳しく説明します。

 

初めて訪れた方のためにお伝えしておくと、当ブログは人事のプロフェッショナルが執筆しており、ライスケールについて書かれた日本に存在する記事の中で、最も有効な対策を提示していると考える。その根拠は以下の3つ。

  1. 筆者自身が適性検査を導入していた東証一部上場企業の人事執行役員であったため、ライスケールの判断の仕方のみならず、現場での活用の方法まで熟知しているため
  2. 4回の転職経験の中で、筆者自身が複数の適性検査を実際に受験し、ライスケールを「0」に抑えつつ、最善の数値を出して転職してきた実績があるため(人事だから入社後に見ることが出来た)
  3. 世界最大規模のコングロマリットの人事シニアマネージャーとして、Korn Ferry等の多数の適性検査を分析・比較・導入していたため

 

筆者の専門性や実務経験に基づいて執筆しているので、安心してお読みいただきたい。

この記事を読むことで、ライスケールとは何か、高い(=悪い)とどうなるのか、どう測定されているか、対策は何か、まで全てが分かり、適性検査で最高の結果を出すことが出来るだろう。

 

齋藤
本記事の内容は、あらゆる適性検査に共通です。例えば、SPI、不適性検査、クレペリンテスト、YG性格検査、数研式M-G性格検査、CPI、等です。

 

【前提】そもそもライスケールとは何なのか

ライスケールとは、回答者が嘘をついている可能性および偽りの自分を演じている可能性を数値化したものである。

回答が嘘かどうかを見抜くための尺度として、あらゆる適性検査(性格検査・コンピテンシー診断)において同時に計測されている。

 

齋藤
人事でもない限り、ライスケールを自分で見ることは出来ません
どのように計測されているかは、後ほどご説明します。

 

ライスケールは0~100の尺度で表示され、高いほど「嘘つきの可能性が高い」とみなされる。

端的に言えば、「0」が一番良く(嘘つきの可能性が低い)「100」が一番悪い(嘘つきの可能性が高い)と考えれば良い。

 

【重要性】ライスケールが高いとどうなるか?嘘つきと判断される目安は?嘘つきだとバレるのか?

誤解されがちだが、ライスケールが高いからと言って嘘つきとは断定できない。

とある適性検査を作った人事コンサルタントから筆者が聞いたのだが、0~100までの尺度のうち「目安として55を超えると自分を良く見せようとしている可能性が高い」ということが分かる程度の精度に過ぎない。

 

齋藤
人事マネージャー以外はまず見られないと思いますが、万が一自分自身のライスケールを見る機会があったら、55程度を目安にしてみてください。

 

以上より、嘘つきだとはバレない。

ライスケール「100」というのはあまり見ないが、たとえ100だったとしても確実に嘘つきとは言えないのである。

 

しかしながら、ライスケールが高いと、やはりイメージは悪くなる。

ライスケールの導入目的からして当然だが、ライスケールは「正直者だと低く」なるように設計されている。

 

つまり、ライスケールが高いと、「嘘つき」もしくは「嘘まではついていないが、自分を良く見せようとしている」可能性が高くなってくる。

 

実務上、ライスケールが著しく高いから不合格にする、ということはない

ただし、以下の2つのデメリットはあるだろう。

 

  1. 若干の評価・印象ダウン(通常、合否には影響しない程度)
  2. 適性検査の結果が良かった場合でも、その結果があまり重視されなくなる

 

齋藤
ライスケールだけで不合格になるというのはほぼあり得ないと思います。しかし、高すぎることのデメリットはあるので、低く抑えるに越したことはないです。

 

【測定方法】ライスケールはどう測られているのか

次に、測定方法、つまりライスケールはどう測られているのかについて記載する。

次項の「対策」と表裏一体の内容なので、この項では簡単に説明し、次項にて詳細に説明する。

 

ライスケールの測定方法は以下の2つである。

  1. 「YES」と答えた方が良さそうで、かつ普通に生きていたら「YES」があり得ない質問をする
  2. 同じ内容を違う聞き方で何度も何度も聞くことにより、偽りの自分を演じている場合の「一貫した回答」を難しくする

 

適性検査(性格診断)では、自分を「本来の自分」より良く見せようとしがちである。

 

齋藤
そうしたくなるのは当然ですし、そうすること自体は構いません。

 

しかしながら、ライスケールを意識せずに「理想の自分」を演じすぎると、上記の①および②に引っかかってしまう。

それでは、どうしたら良いのだろうか。

 

【0を取る方法】ライスケールを低く抑えるための具体的な対策

「理想の自分」を演じつつも、ライスケールを下げる(正直に回答していると見せる)方法はある。

具体的な対策は、以下の3つである。

  1. ライスケールについて熟知し、必ず測定されているという意識を持つ
  2. ライスケールを測るための「極端な質問」を知っておく
  3. 一貫した回答が出来るよう、本来の自分から何段階ずらして回答するかを決めておく

 

それぞれ簡単に説明しよう。

 

【1】ライスケールについて熟知し、必ず測定されているという意識を持つ

最初の対策は、この記事を読んでいるあなたは既に対策済の項目である。

すなわち、ライスケールについて知り、測定されているという意識を持つということである。

 

ライスケールというものが測定されていると知っていれば、嘘つきだと思われないように回答する意識が生じる。これが重要なのである。

嘘つきをあぶりだすための質問がないか、自分の回答に一貫性があるか、こういったことを気にすることができるようになる。

 

実際の具体的な対策は次の②および③なのだが、前提としてこの「意識(①)」が必要である。

 

齋藤
ライスケールについて知るために本記事にたどり着いたあなたは、すでにこの項目は満たしています。

 

【2】ライスケールを測るための「極端な質問」を知っておく

次は、必ず覚えておくべき項目である。

前述の通り、適性検査では、ライスケールを測るため「普通に生きてきたら、それはあり得ない」という質問を出してくる。

 

齋藤
その質問は、一見「YES」と答えた方が良さそうで、かつ普通に生きていたら「YES」があり得ないものとなっています。

 

例を出すと、以下のような質問である。

  • 生まれてから今まで、何かに失敗したことはない
  • 一度も嘘をついたことはない
  • 今まで一度も誰かを嫌いになったことはない

 

誰しも1度くらいは嘘をついたことがあるだろう。

適性検査を受ける年齢まで、何も失敗したことがない人間もいないだろうし、嫌いな人間が一人もいないというのも普通ではない。

 

もしかしたら、世の中には嘘を一度もついたことがない人間も存在するかもしれないが、適性検査では「NO」と答えるべき(=嘘をついたことがあると答えるべき)である。

これが、ライスケールを測るための典型的な質問だからである。

 

齋藤
ここはしっかりと覚えておきましょう。
「人生で~」「これまで一度も~」系の質問が出てきたら、ライスケール測定のための質問です。

 

【3】一貫した回答が出来るよう、本来の自分から何段階ずらして回答するかを決めておく

最後は、一貫した回答をするためのテクニックである。

 

一般的に、企業が欲しがる人材は、以下の特徴を持つ。

  1. 仕事を中心に、何事にもポジティブ
  2. 人が好き
  3. 変革をリードできる(変化を好む・ややリスク選好型である)

 

齋藤
企業が欲しがる人材の要件について詳しく知りたい方は、「不適性検査スカウター(tracs.jp)の対策」の記事を参照してください。

 

上記の特徴を持つ人物を演じるため、または理想の自分を演じるためには、本来の自分とは異なる回答をしつつも、それらに一貫性を持たせる必要がある。

 

適性検査では、ほぼ同じ内容の質問が多数あり、散りばめられていることが多い。

これにより、本来の自分とは異なる回答をしている人物が、一貫性を持たせた回答をすることを困難にしているのである。

 

そして、この「一貫性」がないと、ライスケールは上昇してしまう。

 

齋藤
例えばですが、「変革に前向きかどうか」を測る複数の質問に対し、「どの程度変化を好む人間なのか」の度合いが質問ごとにブレてしまうと、ライスケールが上がってしまうということです。

 

この対策方法は難しくない。

「何段階、本来の自分からずらすか決めておく」が対策である。

 

例えば、「意識して2段階ずつずらす」等と決めておくと、一貫した人間に見える。

 

例を出そう。「人に同調するよりも、結果を出すことが優先である」という質問があったとしよう。

回答の選択肢は5段階、「そう思う、ややそう思う、どちらともいえない、ややそう思わない、そう思わない」とする。

 

本当のあなたは、「そう思わない(人に同調することを優先)」タイプだとしよう。かつ、企業が求める回答は「そう思う(結果を優先)」だとあなたは推測したとしよう。

 

ここでは、例えば2段階ずらすと決めておくのが重要だ。

この場合、回答は「そう思わない」から2段階ずらした「どちらともいえない」になる。

 

こうしておけば、同じような質問を別の聞き方で聞かれても、一貫した結果重視度合いに見える回答が出来る。

 

齋藤
例えば、ここでの同じような質問とは、「たとえ反対者がいても、成果を出せそうであれば実行する」等ですね。

 

適性検査の中では、同じ価値観を問う質問がかなり間をおいて出題されるので、何段階ずらすか決めておくのが有効なのである。

 

まとめ

ライスケールを知っていれば、適性検査(性格検査、コンピテンシー診断)を恐れる必要はない。

この記事の内容を活かし、選考を有利に進めてほしい。

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