そもそも課された業務量が多い上に、先月に退職者が一人出てしまったため、毎日残業せざるを得なくなっています。
仕事が終わらない場合の対処法を教えてください。「気合で終わらせる」等ではなく、根本的な解決策が知りたいです。
今回のテーマは「仕事が終わらない理由と対処法」である。
結論から申し上げると「仕事が終わらない原因は仕事量が多すぎるか、自分の意識もしくは時間の使い方の問題であることが多い。仕事が終わらない理由および対処法について、本文中で網羅的に述べていく」という内容になっている。
初めて訪れた方のためにお伝えしておくと、当サイト「人事参謀」は以下の経験を持つ人事・転職のプロフェッショナルが執筆している。
筆者の専門性や実務経験に基づき、机上の空論を一切除いて本音で執筆しているので、安心してお読みいただきたい。
- 4回の転職を経て、30代前半で東証一部上場企業(現・東証プライム上場企業)の人事執行役員/年収1,800万に至った経験
- 難関企業における勤務経験(外資/日系、大企業/ベンチャー、戦略コンサル)
- 人事面接官として多数の候補者の面接を行った経験
- 人事マネージャーとして転職エージェントや転職サイトを活用し、採用を実施した経験
この記事を読むことで、仕事が終わらない理由と対処法を知ることができ、目標とした時間までに業務を終了出来るようになるだろう。
結論
まず本記事の結論を記載しておく。
箇条書きで記載しているため、詳細は本文中で確認していただきたい。
仕事が終わらない理由は、以下の通りである。
- 残業時間を前提とした仕事量だから
- 残業時間を前提に働いているから
- 業務プロセスを最適化出来ていないから
- 他人とのコミュニケーションに時間を割き過ぎているから
仕事が終わらない場合の対処法は、以下の通りである。
- 上司に相談する
- 必須業務以外を試験的に止めてみる
- 出席する会議を減らす
- 周囲に退勤時間や帰宅時間を宣言する
- 時間を計測する
- 残業にペナルティ、目標達成にご褒美を作る
- 趣味か副業か転職活動を始める
仕事が終わらない理由
仕事が終わらない理由は、以下の通りである。
- 残業時間を前提とした仕事量だから
- 残業時間を前提に働いているから
- 業務プロセスを最適化出来ていないから
- 他人とのコミュニケーションに時間を割き過ぎているから
上記の理由について、それぞれ解説していく。
残業時間を前提とした仕事量だから
仕事が終わらない理由として最も分かりやすいのが、仕事量の問題である。
職場にある仕事が多すぎる、もしくは上司の割り振りがおかしいことにより、あなたに課された仕事量が「終わらない」レベルに達する。
退職者が出て人が足らなくなったことにより、一時的にこの状態になることも多い。
残業時間を前提に働いているから
精神論に見えて実際にはよく見られるのが、本人の意識の問題で仕事が終わらないケースである。
残業が当たり前の職場になると、残業時間を前提に動く人が増えてくる。
集中して定時までに終わらせるという意識が薄れてしまうため、実際に毎日のように残業することになる。
業務プロセスを最適化出来ていないから
仕事が終わらない理由が、時間の使い方や生産性の問題であるケースもある。
筆者の経験上、仕事が終わらない場合にはこのケースが最も多い。
マネージャーになってみるとよく分かるのだが、残業の常連の人達は周囲より仕事量が多いわけではないことも多い。
仕事量は他の人と同じなのに、仕事を必要以上に丁寧にやり過ぎたり、不必要なプロセスを追加したり、効率的なやり方を知らなかったりするために残業を余儀なくされているのである。
他人とのコミュニケーションに時間を割き過ぎているから
時間の使い方や生産性の問題の一つではあるが、特筆すべきケースとして追記しておく。
他人とのコミュニケーション(会議等を含む)に時間を割き過ぎた結果、残業することになってしまう人もいる。
雑談や会議が一概に悪いわけではないが、アウトプットを出すための作業に集中しないと仕事は終わらない。
一般的に、会社員の仕事において、情報の伝達だけで価値を生むことは稀である。
仕事が終わらない場合の対処法
仕事が終わらない場合の対処法は、以下の通りである。
- 上司に相談する
- 必須業務以外を試験的に止めてみる
- 出席する会議を減らす
- 周囲に退勤時間や帰宅時間を宣言する
- 時間を計測する
- 残業にペナルティ、目標達成にご褒美を作る
- 趣味か副業か転職活動を始める
上記の対処法について、それぞれ解説していく。
上司に相談する
仕事が終わらない原因が業務の割り振りにある場合、まずは上司に相談するのが正攻法である。
ただし、仕事が終わらないと伝えるだけだと自身の生産性のせいにされる可能性もあるので、以下のようにしてエビデンスを持っていくとよいだろう。
- 自身の担当業務や、直近の成果についてまとめておく
- 自身の1日の時間の使い方(の例)をまとめておく
- 同僚から見てあなたの仕事は多いのかどうかを同僚に聞いておく
- その他、仕事量を示せる指標を用意する
必須業務以外を試験的に止めてみる
あなたの担当している業務は、大きく2つに分けられるはずである。
それは必須な業務と、必須かどうかよく分からない業務である。
必須かどうか分からない業務の中には、辞めてしまっても実は大したダメージがないものもある。
これをあぶり出すためには、必須業務以外を試験的に止めてみると良い。
止めても問題にならなかった仕事は、この際に廃止してしまおう。このプロセスにより消え去る仕事は意外に多い。
出席する会議を減らす
会議は成果を生まないことが多い。会議がなくなれば、そのぶんだけ早く帰れるという人もいるだろう。
もし可能であれば、出席する会議を減らすことは生産性の向上に大きく寄与する。
ただし、生産性向上への効果は非常に高いので紹介しています。
周囲に退勤時間や帰宅時間を宣言する
率直に申し上げて、仕事が終わらない理由が、自身の意識にある場合は多い。
この際、意識変革をしようと思うだけで意識が変わることはまずないので、少々工夫をする必要がある。
その工夫のうちの一つが、周囲に退勤時間や帰宅時間を宣言することである。
自身の同僚や家族に具体的な時間を宣言することで、周囲による監視の効果で目標を達成できる確率が上がる。
時間を計測する
一つひとつの業務について、終了までにかかった時間を計測するのも有効である。
レコーディングダイエットというダイエット方法があるが、何かしらの数値を計測することは、その数値を改善することにつながる。
自身の業務に適用できそうであれば、時間管理術として有名なポモドーロ・テクニック等も有効であるので試してみてほしい。
ポモドーロ・テクニックとは、短めの作業と短い休憩を繰り返すことです。
具体的には「25分の作業+5分の休憩」を1ポモドーロとし、4ポモドーロ(2時間)ごとに30分間の休憩を取ります。
残業にペナルティ、目標達成にご褒美を作る
生産性は、モチベーションと強い関連がある。
モチベーションの問題で仕事が遅くなり、結果として仕事が終わらない状況にある場合には、自身のモチベーションを管理する必要がある。
その一つの方法として、自分自身で残業にペナルティーを設けたり、目標達成にご褒美を作ったりすることが挙げられる。
趣味か副業か転職活動を始める
筆者がいつも驚かされるのが、子育て中のビジネスウーマンの生産性の高さである。
早く帰宅してやらなければならないことや、絶対にやりたいことがあれば、人の生産性は飛躍的に向上するということを彼女たちは教えてくれる。
これを応用し、趣味や副業、もしくは転職活動を始めてみるのはどうだろうか。
特に転職活動は自身の市場価値を知るだけで終わらせることも出来るし、仕事が終わらない状況がずっと続いた場合には、実際に転職してしまうことも出来る。
まとめ
多くの「仕事が終わらない」ケースは、自身の意識や生産性によるものであることが多い。
とはいえ、職場や上司の割り振りに起因するケースももちろんあるため、その場合には異動や転職が解決手段になってくるだろう。